闇ノ箱

@YNOVEL

第一話 お人形

こんばんは、私はお人形です。

名前は昔あったが今はありません。

そして、誰からも拾われていません。

ずっとずっと暗くとても不安になりそうな薄気味悪い廃墟の中で独りぼっちです。


でも私は今丁度良い話し相手を見つけました。

それはこの小説を読んでいる"貴方"です。


私と最後まで付き合ってくれる貴方に、この私が私含めお人形さん達のお話をしてあげましょう…。


私は可愛いお人形さん達が揃っているお人形屋さんで売られていました、皆愛おしいほど可愛く美しかったが私だけは違いました…。

それは私には顔に大きなヒビがありました…いつか割れてもおかしく無いほどの大きなヒビがあり、そして元ついていた宝石のように綺麗だった自慢の片目も無い、そして体全身汚れていて蛆虫や蠅達が集まって宴をするほどの異臭も凄いなどこんな最悪な印象しかない私を、どうして拾って私に似合わないこのお人形屋さんに売っているのさ理解出来ませんでした…。

勿論他の可愛いお人形さん達からいっぱい笑われましたよ…こんな私ですから…。

でもこのお人形屋さんの店主だけは違いました、それはこんな私の事を凄く気に入っており…しかも私の事「この子は大きな存在価値がある、自慢のお人形だよ」っと言ってくれました。

だな私は信じておらず…「もう店主は老人だからボケてるのだろう」や、「目が見えてなくて私が汚いのが節穴なのだろう」など思っていましたが店主の目は綺麗に輝いて私を捨てずにずっと大切にしてくれてたため、私はそんな優しい店主を信じるようになりました。


今貴方は疑問に思いましたね?

店主とあんな仲良しだったのに…私はどうして今捨てられているのか…

それは過去に起きた"ある事件"と関係しています。


実はあの優しい店主には裏の顔がありました、その店主の裏の顔…


そう…彼は"殺人鬼"なのです。


あの売られていたお人形さん達は彼により殺された者達の魂が入ったお人形さん達です、彼は魂を物に移す呪いの術を持っている"呪術師"でもあるのです…。

彼は殺人罪を隠すためにお人形さん達に隠していました、上手く隠せていたため彼は陽気に次々と人を殺してお人形さん達の中に詰め込んでいきました…。

だが彼が殺人を始めてから5年後…ついに彼に罰が降りました。


それは彼がいつも通りお人形屋さんで仕事している時、お金や宝石とかでは無く…お人形を沢山盗む仕事をしている変わった泥棒がやって来ました。

彼はそのお人形泥棒を殺そうしたが、その瞬間お人形泥棒がすぐ拳銃を出し彼を撃った、お人形泥棒の方が殺人能力一枚上手だったのだ…。

そしてお人形屋さんと殺人をしていた店主は死に、お店は燃やされお人形達は私以外盗まれ跡形なく消え去った…。

彼の人生の幕は閉じたのだった…




そう思われていたが、なんという奇跡…私は生きていたのだ…!凄く嬉しい事だ!

何故かって?…私はずっと大切にしてきたこの汚れた人形の中に入れたのだ!

私はその汚れた人形になれた!ずっと大切に置いといて良かった!私が死んだ後…私の魂がこの汚れた人形に入れるようにと術を詰め込んでおいた、そのおかげで私は復活出来た!

そして良い住処を見つけたのも幸運だ、この薄気味悪い廃墟にいつか住みたいと思っていた。

店主に裏切られ捨てられたとか思っただろう?残念だがそれは嘘だ。

やはり人間ってのは騙されやすいものだな。


さて…私の大好きな殺人を再開しようか…お人形になっても動けるようになってるからな…

まずは誰を殺そうか…そうだ何もかもめちゃくちゃにしたあのお人形泥棒を殺そう!

いやその前に…





この小説を読んでいる君から殺す。



THE END.


 





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

闇ノ箱 @YNOVEL

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ