JK
せおぽん
JK
かつて私がJKであったころ。
家には黒い電話があった。
黒い電話は、レースのドレスを着ていた。
かつて私がJKであったころ。
ポケベルは消え、ガラケーになった。
ガラケーは、沢山の宝物で飾られていた。
かつて私がJKであったころ。
ガラケーは消え、スマホになった。
スマホはのっぺらぼうの薄い板。
もうドレスは着ていない。
祖母がJKだったころ。
母がJKだったころ。
電話は自慢できるものだったのだろう。
私がJKだったころ。
電話は皆が持っているから。
飾られなくなったのだろう。
もしくは、もう電話は電話でなくなっていて。
身体の一部になったから。
飾らなくなったのかもしれない。
JK せおぽん @seopon
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