半年後も読まれる小説を書く方法──SEOで“半永久的な読者”をつくる
雨宮 徹
半年後も読まれる小説を書く方法──SEOで“半永久的な読者”をつくる
みなさん、こんにちは。雨宮徹(ちびすけ)です。今回は「自作を“半永久的に”読まれ続ける方法」についてお話しします。ここでいう“半永久的”とは、ランキングが落ちても、SNSで話題にならなくても、グーグル検索から新しい読者が来続ける状態のことです。
追記
ちなみに、ちびすけ名義ではこの戦略をYouTubeや海外版noteの「Mideum」でも応用中です。
今回の記事では「どうすれば自作がより読まれるか」について扱います。注意点ですが一般的に言及されている「読みあい」や「XなどのSNSで宣伝する」といった類ではありません。
「読みあい」の場合、評価されても「小説が面白いからなのか、義理的な評価なのか」が分からず、素直に喜べないと考えます。「SNSでの宣伝」ですが、Xなどのユーザーでアマチュア小説を読もうという人は少なく、効果が薄いです。
今回の記事では「グーグル検索」を味方につけて、半永久的に読まれる方法です。過度な宣伝などは不要です。ただし、時間がかかるので、せっかちな人には合いません。「半永久的に読まれるか」と「瞬間的にPVを稼ぐか」を天秤にかけてください。もちろん、「ランキング上位に入り、読まれ続ける」ということもあり得ますが、これはごく一部の作品です。
今回の記事ではSEO対策を扱います。「SEO対策って何?」という方が多いと思います。意訳すれば「グーグル検索を味方につけて、読まれ続ける方法」と捉えていただければと思います。
今回、紹介する方法で筆者は下記実績を残しています(カクヨム内)。
・創作論ランキングで年間一位獲得
・歴史ジャンルで12万PVを達成
12万PVについて、多い少ないは個々の基準によると思います。「12万PVは多い」と思った方は、この先を読む価値があると思います。
早速、グーグル検索を味方につける方法を紹介します。
①SEOとは何か
まず、SEO(グーグル検索)について触れたいと思います。みなさんは、何かについて調べるとき、検索結果の上位を参考にすると思います。分かりやすい例でいくとWikipediaです。まれに誤情報もありますが、基本的に信頼できます。
では、なぜWikipediaが検索上位に出てくるのか。それは「常に更新され、読まれ続けるから」です。小説の場合、完結後は更新をしません。しかし、「読まれ続ける努力」はできます。それが「SEO(グーグル検索)対策」です。
②どうやってグーグル検索を味方につけるか
グーグル検索が上位に表示するページは、「この記事は有益だ」と判断した時です。では、どのようにして小説家が有益な記事を書くか。それは「創作論を書くこと」です。冒頭で「せっかちな人には向かない」と書いたのは、これが理由です。
「創作論を書くとライバルに手の内をさらすのでは?」と不安になる方もいるかと思います。「カクヨム」なら近況ノート、「小説家になろう」なら活動報告を使うことでもグーグル検索を味方にできます。しかし、創作論を書くことよりも長い期間が必要なこと、成功する確率が下がることなど、デメリットもあります。どちらを選択するかは、この先を読んで判断ください。
③創作論の場合
個人的にはこちらをお勧めします。理由は二つ。
・拡散力が高い
・書くことで、自分の中の創作の軸を再認識できる
まず、拡散力について。アマチュア小説を書く人であれば、「どのようにすれば読まれるか」を知りたいと思うはずです。こういった方は「小説 初心者」であったり、「カクヨム 初心者」と検索するはずです。おそらく、この記事にたどり着いた人も同じでしょう。つまり、小説家の共通の悩みということです。
共通の悩みということは、それの解決策を提示すれば影響力が大きいということです。解決策、すなわち創作論がタメになればグーグル検索で上位に行く確率が上がるということです。Wikipediaと同じで、半永久的に読まれるきっかけになります。
では、どのような創作論を書けばグーグル検索で有利になるか。これは事前にリサーチが必要です。たとえば「小説 書き方」というワードで検索すると、出版社のノウハウがヒットするはずです。それは、出版社のノウハウの方がタメになるとグーグルに認識されているからです。先行者、それも出版社という強豪と同じ土俵で戦うのは不利です。
では、どのような場所で戦うか。「小説 書き方」というワードより小さい世界を選ぶべきです。たとえば「カクヨム 初心者」です。私の場合、この検索ワードではグーグル検索で一位です。
では、このような結果を出すのにどうしたのか。具体的には、リサーチした上で明確なターゲットを決めて創作論を書きました。下記のような思考過程です(「カクヨム」の箇所は、それぞれの小説投稿サイトに置き換えてください)。
・将来的に自作(カクヨム版)が読まれ続けたい
・自分なりの創作論を書いて、人のタメになる
・タメになることを書いて、結果的に自作への導線を作ろう
(「情けは人の為ならず」です)
・自作が読まれたいなら、創作論のターゲットはカクヨムに絞るべき
・まずは「カクヨム」で検索して、ライバルを知ろう
こういった考えのもと、まずは「カクヨム」で調べました。注目すべき点は最下段にあります。「他の人はこちらも検索」という部分です。カクヨムの創作論執筆開始の時は「カクヨム 読まれない」「カクヨム 埋もれる」という結果でした。
ですから、「カクヨムで埋もれず読まれるには?」という問いに対する解決策を提示すれば、自分の創作論が読まれるだろうと考えました。そこで、『🔰カクヨム初心者に向けた創作論~埋もれずに読まれるために~』というタイトルにしました。
https://kakuyomu.jp/works/16818093086586780126
創作論がタメになるのは大前提ですが、より多くの人に読まれる(=グーグル検索を味方につける)工夫が必要です。「作品が埋もれる」ということで悩むのは「初心者」です。こういった連想ゲームをすることで、創作論への間口を広げることができます。ですから、「初心者」「埋もれない」「読まれる」といったワードをタイトルに散りばめました。
ここまでの内容を簡潔に書きます。
・出版社などの強豪とは別の土俵で戦う
・事前にリサーチしてターゲットを明確にする
・連想ゲームをして、タイトルのつけ方も工夫する
どのような創作論を書くにせよ、大きなライバルがいると不利です。検索上位に載らないからです。私が「このような創作論は需要があるのでは?」と思う例を挙げます。
「小説 百合 書き方」
「小説 ミリタリー 書き方」
あくまでも、私の考えたものです。実際に需要があるのか、どの程度ライバルがいるかは各自でリサーチください。これらを書けば、自分の知識を整理しつつ、他人のタメになり、結果的に自作が読まれる導線が出来上がるわけです。重要なのは「結果的に」という部分です。ここまで、創作論を入口にして自作への導線を作る方法でした。
創作論作戦の場合、注意事項がいくつかあります。
・タイトルを変えない
・ワードを盛りすぎない
まず、タイトルを変えてはいけません。少なくとも、検索上位になるまでは控えましょう。タイトルを変え続けると、グーグルが同一性を認識しなくなる可能性があります。また、ワードを盛りすぎると、検索した人が「自分のためになるのか」を把握しにくいです。
④近況ノートや活動報告の場合
こちらの場合は、自分の手の内をさらす必要はありません。ですが、書く内容を絞る必要があります。具体的には「読まれない理由の自己分析」などです。これは、遠回しですが「自作が読まれるには?」という共通の悩みへの解決策を提示しています。
ただ、冒頭に書いたように創作論に比べて長い期間が必要なこと、成功する確率が下がることなど、デメリットもあります。なぜなら、あくまでも個人的な分析であり、拡散力が低いからです。
終わりに
ここまで、「いかにすれば、自作への導線が作れるか」でした。人のタメになる創作論を書くことで、Wikipediaと同じで半永久的に自作が読まれるきっかけになります。繰り返しですが、タメになるのが前提です。自分本位ではだめです。また、この方法で検索結果上位になるには半年はかかります。「半年もかかるのか!」と思う方が多いでしょう。
ですが、「半年工夫すれば、自作が読まれ続ける」のですから、じっと我慢しましょう。私は、「もし、自分が死んだとしても作品が読まれて欲しい」という考えなので、半年で済むのなら、という考えです。ここは、個人差があるかと思います。
追記
この中長期戦略は、私が最近始めた海外プラットフォーム(Mideum)やYouTube運営でも同じです。すぐに結果は出ませんが、地道にSEOキーワードを積み重ねています。これは、手法が正しいことを知っているからです。
ここまで長くなりました。最後にまとめます。
・人のタメになる創作論を書くことで、自作への導線を作る
・「小説 書き方」のようなビッグワードではなく、より小さな世界を土俵とする
・リサーチは必須
・中長期戦になることを理解しておく
以上です。この方法が皆さんのタメになることを願います。
半年後も読まれる小説を書く方法──SEOで“半永久的な読者”をつくる 雨宮 徹 @AmemiyaTooru1993
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます