概要
長命種と短命種の出会い
人類が造り出したアンドロイドは長い寿命を得て、いつしか長命種として、人間という短命種を見守り続けてきた。
アンドロイドのリリーは、大切な人の遺言を胸にし、愛を見つける物語。
アンドロイドのリリーは、大切な人の遺言を胸にし、愛を見つける物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!静かに心を揺らす、命と愛が紡ぐ優しいSF物語
静かに満ちて、静かにこぼれていく――
そんな“優しいSF”を読みたい人に、ウチはこの作品を強くおすすめしたいです。
アンドロイドのリリーが、博士の願いを胸に、
ひとりで世界に踏み出していく物語。
そこで出会う人々は、冷たさもあれば、あたたかさもあって、
人間という存在をまっすぐに映し出してくれます。
そして……
リリーが出会う赤ん坊・アントスとの時間は、
たった数ページなのに人生の光みたいで、
ウチ、胸がぎゅっとなりました。
SFなんやけど、
「長命種」と「短命種」という設定よりも、
“生きることの意味” や “名前を付けるという行為”に
そっと寄り添っていく優しい物語。
読んだあ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!無垢なアンドロイドが受け継ぐ、名づけの連鎖
まるで古い映画を見ているようでした。
主人公リリーは無垢なアンドロイド。
創造主である博士のそばで暮らすものの、その生活は博士の死とともに終わりを迎えます。
博士の死によって初めて外の世界を知るリリー。
そんな彼女の胸には博士が最期に託した「願い」を叶えようという決意があるのですが、その過程がとても美しく、読後に深い余韻を残します。
個人的な見どころはやっぱり終盤のクライマックスとラストでしょうか。
特にラストの一文は「これで博士の願いをリリーは叶えたんだな」と強く印象に残った一方で、優しい喪失感が際立っていると思います。
どうか無垢なアンドロイドが生まれ直すまでの旅路をご覧ください。