人は月の裏側を見たことがない。
人間は宇宙の事をまだ、ほとんど何も知らない……。
天文部の部長は、宇宙の神秘を愛しており、その愛が強すぎてやや偏った知識に系統している方であるが……まあ何かに熱中をしている人というのはそれだけで魅力を感じるものだ。
彼の相方である副部長の汐留は、今夜も部長の世迷言を、適当に流しているようでその実丁寧にツッコミを入れている。
二人の会話がまるで一つの宇宙に感じます。
物語はそんな部長が、MJ13という……いかにも胡散臭い古書(!?)を手に入れたところから始まり、ついにUFOがやってくると思った部長は天体観測を始めます。
何だか本当に夫婦漫才みたいにほっこりしていて、何だか一生聞いていたいですね 笑
そして、最後に二人が見たものとは……。
何よりも二人のキャラクターが面白い。
宇宙の神秘を盲信する部長と、そんな部長に何だかんだ付き合う副部長。
これだけでもう、ご飯三杯行けそうです。
わずか三千文字で感じる小宇宙。
ぜひ、ご一読を。