第2話 最古の地球人

ここは日本の上空、ジャスティ星の円盤の中。

「さあ、始まりました!!『洞窟潜入ワンダフォー!!』」

「エシメ、何を見ているんだ」


大型モニターから映し出されている番組は、『洞窟潜入ワンダフォー!!』。地球の洞窟探検家が無名の洞窟の探索をする生放送番組である。


「地球の娯楽を知ればもしかしたら地球を侵略するヒントが見つかるかもしれないだろ?」

と言い、エシメはモニターの前に置かれている椅子によりかかる。

「本日はこちらの洞窟、古人洞窟を捜索していきたいと思います!!」


古人洞窟こびとどうくつ:日本の東北地方の田舎の小さな山にある洞窟。地域の住民は誰も入らないと言われる。昔からその洞窟は死界門という伝説として語り継がれている。


すると探検家は洞窟の中に入っていく。

「この洞窟すごいですね!!鍾乳洞や地下水が大量に!!」

このような感じに洞窟の中にあったものを紹介したり、研究したりする番組らしい。

「へーこんなきれいなんだな地球って」

「ヒントは見つかりそうか?」

そんな会話をしていると、探検家が不思議な物を見つけた。

「これはなんでしょうか、、、土器?のような物を見つけました。ここ、古人洞窟は古代人間が住んでいたとされる洞窟なのでこのような名前がついたとされています。」

「そうなのかぁ」

モニターを見ながら感心するエシメ。

「この番組に出る洞窟って、無名の洞窟ばかりが出てくるんだよな、、、?」

シリアは少し矛盾を感じ取ったようだ。

「そうらしいぞ、それがどうした?」

「なぜ土器や鍾乳洞などの重要な物があるのにこの洞窟のことは誰も知らないんだ?」

そんな会話をしながら、二人はモニターを見る

「おや、更に奥に通路がありますね。行ってみましょう」

と言い、探検家は洞窟の更に奥へ進んでいく。

「この通路は進みやすいですね〜。まるで誰かが住んでいるみたいですね。」

ある程度進むとそこには広い空間があった。

「なんですかこれは!?」

探検家の目に広がった光景、それは地底に都市があったのだ。洞窟の石で作られた建物が立ち並び、謎の石が化学反応を起こして薄暗く光っている。きっとそれが電灯の代わりなのだろう。

「地底に都市が、、、?しっかり撮ってくださいねカメラマンさん!!」

右から左へ都市を撮ろうとしたその時だった。

「地上人め!!また地底に攻めてきたのか!!」

目が小さく、灰色ののっぺらぼうのような顔をした人型生物がカメラにいきなり映り込んだのだ。

「うわあああ!!」

叫び声は途中で止まり、モニターには砂嵐が流れた。ジャスティ星人二人は唖然としていた。

「なんなんだ、この番組は、、、」

「探検家のことを地上人と言ってたな、、、何かあるのか」

「あの洞窟行ってみるか」

シリアは提案する。

「でもお前、この姿のままじゃだめだろ!!」

エシメは椅子から立ち上がる。

「地球人に見えるステルススーツを着ればいいだろう、、、」

やれやれ、と首を左右に振る。

そして二人は、地上転送リモコンを使い、地上へ上陸した。

「こんなことでジャスティ星人初の地球上陸を使うことになるなんてな、、、」

「これも地球侵略のためだ仕方ないだろ」

二人は古人洞窟へ向かう。

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英雄宇宙人 @nebula_100

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