英雄宇宙人

@nebula_100

第1話 英雄は侵略者

暗闇に包まれた会議室、その暗闇に8つの小さな三日月型の何かが怪しく光る。

2つ、

「我々が地球を狙う理由は豊富な資源、有力な人材を手に入れるためである」

4つ、

「しかし、地球は他の宇宙人にも目をつけられており、地球に潜伏している宇宙人も存在するのですよ?」

6つ、

「そうですよ!!一体どうすれば地球を侵略できるんですか!?」

8つ、

「大丈夫だ、もう向かわせてある。ならきっと、成功させてくれるはずだ。我らジャスティ星人の希望の架け橋に、、、」


 :科学が発展し、発展させすぎたゆえにジャスティ星人以外の動植物は生息できなくなってしまった。ジャスティ星人達は自然豊かな星、地球に目をつけた。


 地球の上空、突如として現れた巨大な円盤。円盤の表面には赤、青と点滅するライトのようなものがついている。地球人は気づいていないようだ。

「こんなでかい宇宙船でも大丈夫なのか?派遣されたのは俺等二人だけだぞ?」

 彼はエシメ。ジャスティ星から派遣され地球にやってきた宇宙人。少しガサツだが、情熱的な少年だ。

「ジャスティ星の金属には透明化作用があるって習わなかったのか?だから見えないんだよ。この円盤は」

 彼はシリア。エシメと同じく、ジャスティ星から派遣された宇宙人。少し、危機感がないが冷静かつ知的だ。

「俺達の作戦はこうだ、他から星からやってくる侵略者を排除し、地球の英雄になることだ」

 シリアはボタンを押すと、大型モニターから作戦事項が写る。

「でもよぉ、シリア、なんでの卵とか色々持ってきたんだ?」


 :地球では怪力巨獣、略して怪獣《かいじゅう》と呼ばれている。しかしジャスティ星人やその他宇宙人が現れることにより、怪獣の謎が更に深まることになる。ジャスティ星人の持ってきた怪獣は地球の恐竜を模して作った生物兵器だ。


「宇宙人たちが侵略を企てているのは確かだが、実行するとは限らない、その際は自分たちの手で自作自演をしよう、ということだ」

「自作自演、、、とは言っても、、、どうするんだ?」

 後頭部を掻きながら言う。

「それはお前が巨大化すれば良い」


 :顔は仮面のようで、口が無く、目は三日月型で黄白色に光っている。胸部にあばら骨の如く、赤色のプロテクターのようなものがついている。自分たちが生き残るための考え方にのみ長けており、同族を尊重し合う心も兼ね備えている。自分の仲間に優しい、冷徹な宇宙人だ。

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