ダルいけど楽しみっていう話
地球から火星三丁目までは列車がでており、そこからはバスに乗換える。
もちちろん交通費は自己負担。
行く途中で仲の良い同僚がこの前太陽の取材に行ったと自慢してきたのを思い出した。
俺も行ってみてーな、太陽…
昼食に唯一の楽しみである駅弁を食べながらそう思った。
うちの会社は給料もそんなに言いわけじゃない。残業だってあるし、上司からの理不尽だってある。正直辞めてやろうかなんていくらでも考えたことはある。しかし、それ以上にこの仕事には魅力がある。未知の世界、未知の相手、そのような経験を積むことができるというのを考慮すると、このような不都合も全て少しの犠牲にしか感じないのである。
特になんの説明も受けなかったため、
少し星辞苑で今日行く帝国のことを調べてみることにした。やはり少しでも知識に入れとくだけで、1ヶ月の質は変わってくるだろう
星辞苑いわく、この帝国の最大の特徴は
「前世での行いが今世の序列を決めるというものだった」
例えば、前世が医者だったとする。
すると、人を沢山助けたという点がプラスとなり今世ではかなり上の序列となる、
ということだった。
星辞苑を読む前はぶっちゃけダルいし行きたくもなかったけど、ここにきて少し面白そうだということが判明した。
バスに乗換えついに俺はゼンセ・キニナール帝国に到着した。
俺がとある国へ取材に行った話 新田ムタ @shinden_muta
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