故郷と首都~ラノベ作家や日本に留学したい若き外国人ですが、何か?
仲河樹
ワンショット
「国立大図書館での考え事」
世を嫌う者、世を呪う者、世を愛するもの。
或いはどれでもなくて、僕、ロバニはただただ国立大図書館の窓際からモナスという白い塔を眺める少年だけだ。
否、長期的に故郷を去って初めて一人暮らしをするのはこのジャカルタである。
オートバイクや車などの雑音が耳障りで、「急いでるから、仕方ない」という恥知らず言葉を堂々と口にしながら歩行者の歩道を奪った。
どうして僕はこのような首都に引っ越したのだろうか?
モナスの白い塔を眺めて、その疑問が脳内に過る。
気づけば僕はつい顎に指を当てて、脳を回転する。
モナスの塔は中央ジャカルタに構築された。
公共交通機関が多く、どこに行っても便利で移動できる。
大好きな日本『ポップカルチャー』イベントも良くジャカルタ内で開催される。
そして関係ないかもしれないが、故郷にいるよりも日本語を使用して経験を豊富にできる場所だ。
日本ポップカルチャー、便利な交通機関、日本語能力を活かす場。
「よし、答えは明白だ」
数分考えこんで、ある結論に至った。
「僕は故郷が嫌いだから、とっとと去っていきたい」
故郷において自由で話すことや日本語の作文の添削をしてくれる人がちっともいなかった。
日本語をちっとも理解できかねるあの場に居続けていては、いつか自分が望んだ夢を実現できなくなる。
故に去ったのだ。
だが、できれば日本の文部奨学金で日本に留学したかったものの、元から奨学金の第二次選考に不合格で行けるはずがない。
祟るわ、この人生——と、愚痴ばかりになる前に、作業するか。
窓際の机にそのままパソコンを開き、僕はワードアプリで新作にタイトルを名づける。
タイトル:「ユーフリアの復讐」
作者:仲河樹
―――――――――創作開始———————
故郷と首都~ラノベ作家や日本に留学したい若き外国人ですが、何か? 仲河樹 @Nakaitsu
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