朝も昼も惚れてます
浅川 六区(ロク)
970文字の物語
「夏ちゃんおはようー。ねえ夏ちゃん今クラスでさ、謎解きゲームが
そう。今日一番フレッシュな私の
決してイヤな訳ではない。イヤではないが、ただ、その向こう三つ離れた席には
でもそれらを全部吹き飛ばして凛として応える私。
「あ、菜々美ちゃんおはようー。で、何?」と言い、眠い目を擦りながら私はゆっくりと席に座る。
あえて解説はしないが、本当に眠たい訳ではない。
この、こう…目を擦りながら
「うん。あのね、ほら、夏ちゃんが劇的に
「あっーーと、ストップだよ菜々美ちゃん、そのだらしなくて馬鹿そうなタラコ唇を今すぐ閉じて!そして、そんな下品な
「え?そうなの?クラスの皆んなは知らないの?夏ちゃんがロク君に、
「そ、そうだよ。誰も知らないよ。てかその前に、“夜な夜な”ってやめてよー、朝も昼も惚れてるよお。あとそうそう、さっきから気になってるんだけどその“惚れてる”とかもNGだよ。それ、令和を生きる
「あー、夏ちゃん…なんか色々とごめん…」
「まぁー、謝ってもらったら秒で許すけど…」
「え?ホント?許してくれるの?」
「うん。実はそんなに怒ってる訳じゃないしね」と微笑む私。
「そっかー、良かった。ほんとに良かったよ。許してもらえて安心したよ」
「菜々美ちゃん、そのくらいで“許してもらえて”とか、もうー、心配し過ぎだよ。
私、本気で怒ってる訳じゃないよおー」
「そっかー良かった。夏ちゃんがロク君に
クラス全員参加のグループSNSに投下したの私だから、許して貰えないんじゃないかって、心配してたんだよねー」
「そ、…それは初耳だわ」
Fin
朝も昼も惚れてます 浅川 六区(ロク) @tettow
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