第2話 梟の小船 ミネルヴァ号
梟の小舟 ミネルヴァ号
とても濃い霧が海の上を覆っていました。ルビーとサファイアは街でお金を出して借りた小さな船の梟の小船(白い梟の飾りが船の先にはついていました)ミネルヴァ号に乗って呪われた島を目指して航海をしていました。(もっと大きな船は高くて借りられませんでした)
海は穏やかで、風も優しかったのですが、呪われた島があると言われている海の近くまでやってくるときゅうに天気が悪くなって、そしてとても濃い霧が出て、世界を覆い尽くしてしまったのでした。
ぽつぽつと雨が降り始めました。
風もだんだんと強くなっていきます。
もうすぐ嵐がやってくるような、そんな不安になる不気味な天気でした。(もし本当に嵐がきたら、小さな船のミネルヴァ号はあっという間に海に沈んでしまうでしょう)
それでもなんとか強くなる雨と風の中をルビーとサファイアは一生懸命船が沈まないように頑張りながら濃い霧の中を進んでいくと、ぼんやりと海の上に島のような影が見えてきました。
「あれが呪いの島かな?」
強い風の中で、船の帆が折れないように紐を引っ張っているルビーが言いました。
「きっとそうですよ! 早く上陸しましょう! 船が沈んじゃいますよ!」
半泣きになりながら、桶で船の中に入っている海の水をかき出しているサファイアが言いました。
ミネルヴァ号はなんとか呪われた島の浜辺にたどり着くことができました。
でも、小さな船はぼろぼろになってしまって、もう一度海に出ることはできないようになってしまいました。(帆も折れてしまって、船の底には穴が空いてしまいました)
ルビーとサファイアは呪われた島の中に閉じ込められてしまったのです。
宝石掘りの猫の姉妹 ルビーとサファイア 雨世界 @amesekai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。宝石掘りの猫の姉妹 ルビーとサファイアの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます