Death人狼⑥ 第二話

 「おはようございます。昨夜の犠牲者は加藤司さんです」

GMのその報告を無視して全員、朝食を食べている。反応できないのだ。

「ねえ、ここのご飯っておいしいんだね!」

舜が悟に話しかけてくる。舜は鬼ごっこのみに参加していたため、食堂を使ったことは無かった。

「ああ。誰が作ってるのか知らないけど、うまいよな」

「だよね、だよね~。こんなにおいしいご飯、はじめてかも~」

「案外、魔法とかなんやらで出してるのかもな。色々と不思議なこと怒りすぎだし。魔法くらいあるだろ」

「確かに確かに~」

そう言って、舜はまた別の人へと絡みに行った。

「チッ。うさんくさいヤツだぜ」

百夜が言った。

「そうか? 普通だと思うけどな」

「ああやって他人に愛想をふりまくヤツが一番悪いヤツなんだよ」

「ああ、そう……ところで何でお前は俺に話しかけてんだよ」

「どうしようが俺の勝手だろ」

「そうだけどさあ……あ、分かった! さてはお前、俺のことが好」

悟が百夜をからかった瞬間、百夜がストレートパンチを悟の顔面に叩き込んだ。

「お前さあ……手加減しろよ……」

「うるせえ」

百夜は去っていく。

「会議の時間です。広間へ……おや? その顔はどうされたのですか?」

GMが全てを見ていたはずなのにわざとらしく言った。ちなみに全員、一部始終を見ていた。

「なんでもない」


 広間へ集まる。

「はいはいっ! CO! ぼくねえ、占い師なんだけど、奈々ちゃんは黒だよ~」

「えっ⁉」

全員が奈々を見る。

「えっ……私、違うんだけど⁉ 本当の占い師がいるんじゃないの⁉ 舜くんが狂人かなんかなんじゃないの⁉」

奈々がキッと舜を睨んで百夜に言った。

「お兄ちゃん、助けてっ!」

「えっ……⁉」

悟が百夜を見る。

「お、覚えてない? わ、私だよっ! 腹違いの兄妹で、小さいころに遊んだよねっ! ね?」

百夜は奈々に向かって言う。

「覚えてる。けどそれがどうかしたか? お前が死ぬのは確定事項だ。数で勝ってるからな。さっさと死ねよ、愚図」

奈々は顔を赤くしたり青くしたりしたが、諦めたのか、ガクッとひざをついた、頭が吹き飛ぶ。

「終了です。村人陣営の勝利となりました」

GMがパチパチと拍手する。

「今回は早く終わってしまい、残念です。それでは願いを聞きましょう」

百夜は保留。

舜も保留。

凛も保留。

悟はGMに聞きたいことがあった。

「聞きたいことがある」

「何なりと」

「厨房から続くあの地下室はどういう場所なんだ?」

GMの顔色が変わった。

「どこでそれを?」

「前回の鬼ごっこで見つけたんだ。中にレインがいた」

「なるほど……ユキですね……いいでしょう。お教えします。あそこはレインの研究室と……私の書斎、さらに倉庫となっています。レインは研究室で……」

GMは少しためらったあと、意を決したように言った。

「死刑の方法を開発しています」

(⁉ 殺し方を考えている、ということか⁉)

「まあ、最近はネタ切れですけどね。そして倉庫にはレインの研究用の品があります、そして……私の書斎には……ある人からもらった本があります」

「誰のことなんだ?」

しかしGMは笑顔でその質問を無視した。

「それでは、またのお越しをお待ちしております」

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内訳

山上悟 …村人

百夜  …村人

加藤司 …村人

佐山舜 …占い師

山口柚子…人狼

竹田奈々…人狼

田中凛 …狂人

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作者から

今回の話、遅くなり大変申し訳ございません。また、とても短くなったことも重ねてお詫びいたします。

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Death Game~DEAD or ALIVE~ 星紫 @iiyo123123

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