我々は死を知らない。

人間は、「考えてしまう」生き物。
生き物でありながら、生きることにさえ他者の肯定と自己の理解、或いは「赦し」のような言葉を欲する、“非効率”な生き物。
その高い知能ゆえに他者との共存に苦悩し疲弊しては、簡単に
「人生放棄したい」だのと希死を喚く、…滑稽な生き物。

こんなことを気取って書いているわたしも、その「人間」の一員である以上当然これに当てはまる。

「人は皆、致死率100%の人生を生きている。」
そんな絶望と諦観の中で、しかしなおも生きるのはどうしてなのだろう。

そんな話をしよう。