そして、道具は人間に牙を剥く

日本を始め、世界には『ただの道具にも「魂」や「心」がある』『だから大切にしなければならない』という言い伝えや教訓が存在します。
たかが道具でも、それが無ければ人間は到底過ごしていけない。だからこそ、彼らの事を大事に扱い、大切に接していくべし、というものです。
ですが、もしそんな『道具』が、人間を牙を剥いたとしたら?
それも、人間自身の愚かさがその原因だったら?

今作のきっかけは、1つの許されざる事件。そして、その事件が引き起こしたのは、取り返しのつかない『負』の感情。
人々の中に浸透しきったその『道具』は、その感情に従い、日本を飛び越え、世界を股にかけて動き始めます。
その先に待つのは、愚かさを露呈し続ける人間の破滅か、それとも……?

技術の進歩で『道具』が『心』を手に入れようとしている今だからこそ、物語に込められた様々な思いが伝わってくる。
今後の展開から目が離せない、『未来』のような『現在』を映し出すSF作品です。

その他のおすすめレビュー

腹筋崩壊参謀さんの他のおすすめレビュー610