恋の後ろ姿
卒業式の日、仲間たちは感無量の表情で式場に集まった。
しかし、男子学生は、仲の良かった者たちの全員が顔をそろえたわけではなかった。
望月を含めて正規の在学期間で卒業した者は、数が少なかった。野口、日野、太田など他の男友だちは留年してしまった。
文学部の男子学生たちは、就職を初めとする将来の進路について、明確な意志を持つ者が少なかった。ある者は豊かな夢を抱き、別の者は高い理想を追求していた。それは一方で、社会生活で現実性も具体性もない、絵空事を唱える若者の群像と見ることもできた。
学生たちは進級のための単位の取得に、あまり積極的ではなかった。勢い、ある者たちは退学や留年の憂き目を見た。
女子学生は、男子学生より世間体を気にするのか、修学態度が従順なのか、留年する者はほとんどいなかった。
節子は髪を結い、羽織袴で式典に出席した。望月はその晴れ姿に目を見張った。ドレスやブレザーを着た女子学生の多い中で目を引いた。望月は、他の男子学生と同じく地味なスーツ姿だった。望月は誘われるまま、正門の前や構内で女友だちと記念写真を撮った。
直子は野口に会うため、早々に引き上げた。野口は気分を一新して、アパートを引っ越すらしかった。いよいよ、留年した野口と卒業する直子は遠く離れて、別々に暮らすことになった。
望月は卒業式の済んだあと、近くの喫茶店の席にすわった。
窓からは、入学した時と同じように桜の花が見えた。あの頃、満開の花びらは春一番の小さな嵐で枝を離れ、こころもとなく宙を舞った。
花びらは、自分たちの青春の象徴に見えてきた。入学という開花期に枝先から離れ、大学生活というキャンバスに、それぞれの色合いで軌跡を描いた。やがて、自由だが不安定なモラトリアムの時代を終えて、卒業という広大な地面に落ちていく。
学部の卒業祝賀会は、都内の一流ホテルの宴会場で行われた。立食パーティーに集まった仲間たちは、最後の顔合わせとあって感無量の表情だった。
引き続いて、学科の祝賀会がある公共施設で行われた。節子は珍しく、自分の方から望月に話しかけてきた。明らかにこの日、節子の態度はこれまでと違っていた。
「望月君、N県だっけ?」
望月が郷里に戻ることを知っているらしかった。
「そう。節子さんは、L県?」
「うん。永住するかもしれないの」
そう言って愛想笑いをして見せた。
「遊びに来てください」
他の男子学生にも、節子が同じことを言ったのを望月は聞いていた。
節子は、胸元の大きく開いたピンクのブラウスに、黒いパンツをはいていた。腰には太いベルトを巻きつけていた。単に鮮やかであるとか見栄えがするという以上に、どこか洗練された色気を感じさせた。
以前から伸ばし始めた髪を、後ろで一つにまとめて背中にまっすぐに垂らしていた。改めて見ると、額は広く、あごは引き締まっていた。肌は白く、目も鼻も口も、整然と並んでいた。昔の剣士を思わせるその立ち姿から、かつて永山が言い当てたように少年美も漂っていた。
卒業生ひとりひとりの簡単なスピーチが始まった。望月は、郷里に戻って小さな会社に就職すると話した。
節子は各種学校に通うらしかった。その向学心と共に、四年制の大学を終えてなお、学校通いを続けられる家庭環境に、望月は感心した。
建物の外に出ると、手入れの行き届いた庭園があった。芝生の上で、誰かが持ってきたカメラで記念撮影が始まった。学生と教員があちらこちらに集まり、カメラの方向に顔を向けた。
節子はやはりここでも、いつもとは違う行動を取った。
「望月君」
一緒に並んで写真を撮ろうと、名を呼んで手招きした。望月は快く応じ、女子学生の中に混じって、カメラの前で笑顔を作った。ただでさえ男子学生の少ない文学部で、望月は、規定の四年間でまともに卒業できた男子学生のひとりだった。節子と、間に直子をはさんで並んだ。望月は、節子の気配をずっと感じていた。
望月は、ある講義の時のことを思い出した。節子は教授の目を盗んで、教室でカメラを撮っていた。毎日顔を合わせる仲間を、わざわざ写していた。今から思えば、節子には、遠方の町に引っ越すことが、あの頃から分かっていたのか。それで、望月も含めて、やがて会えなくなる相手の姿を、写真に焼き付けておこうとしていたのかもしれない。
二次会の喫茶店で、節子は望月の隣に席を取った。脚を組んで、望月に横顔を見せた。
「望月君とお話しするの、久しぶりね」
節子とは、もはや再会することはかなわないかもしれない。そうなったら、どこで死んでしまっても分からない。別離の時が刻一刻と近づいている。今は掛け替えのない時間、切ないひとときだ。そう思うと望月は、拘束されて自由が利かない感情を抱いた。
「節子さん、相手は見つかったの?」
「えっ、相手って?」
「いや、要するに、女としての自分の相手だよ」
「誰も相手にしてくれないの。わたしは愛想が悪いから…。だから、自分で、経済的に自立しなくちゃいけないの。望月君は?」
「なかなかうまく行かないね」
とぼけた振りをして、節子の他に目標とする女性がいるかのように呟いた。望月の恋が順調に進展しないのは、節子が断ったからだ。はがゆさとともに、わずかな苦々しさを覚えた。
一行は和風の酒場に入り、席を確保した。遅れて入ってきた節子を、日野は皆の見ている前で自分と望月の間に座るように冷やかした。節子は苦笑いの表情で首を横に振り、見ていた者たちの笑いを買った。
しかし、酔いが回って快活に話し始めた望月は、吸い寄せられるように節子のそばに陣取った。節子は学生たちに人気のあった教授に、手相を見てもらっていた。
「いつも、通りで見てもらってるの。必ず別居か離婚なの」
節子は、自分の不幸を自慢しているかのように見えた。
「はあ、ひどい」
望月は、大げさに首を振って吐き出すように言った。
卒業生の一行は、最後にディスコの喧噪の中に移った。若い女が泥の中で組み合い、倒し合ってプロレスリングのショーを見せていた。
店内の混雑の中で、節子は、もはや望月のそばにはついてこなかった。いつの間にか離れた席で、永山たちと一緒に話していた。
望月は教授や数人の仲間に混じって、フロアに繰り出した。良かれ悪しかれ、大学時代の最後の時期を迎えたことに興奮していた。極彩色の照明の光が飛び交っていた。テンポが速く、ビートが短く、音の強い曲に揺さぶられて踊った。
やがて、時刻も遅くなり、節子は女友だちと一緒に席を立ち、帰宅する気配だった。店内は、踊り手や、望月らを眺める客でごった返していた。スピーカーから流れる喧しい音響に邪魔されながら、望月は節子に、肩越しに声をかけた。
「帰るの?」
節子は、望月を見返してうなづいた。節子は、これまであまりないことだったが、望月の顔を真正面から見つめた。望月はそれを、節子という女性との関わりの中で、最初で最後の視線であるかのように感じた。
「それじゃあね、元気でね、頑張ってね」
頑張るというのは、何に対してのことなのか、分からなかった。しかし、微かな気力が体にわき起こった。
「ああ」
望月は、きっぱりとした声で返事した。それが何度も心の中で想像してきた、別離の時だった。顔には微笑みさえ浮かんだ。
しかし、やはり自分を欺いていた。虚勢は瞬く間に消え去った。体は踊り続けたが、心は動転していた。再び、友だちを待って近くに立っていた節子の横顔を見つめた。
「やっぱり、別れるの、寂しいよ」
節子は、望月から視線を逸らし、何も言わなかった。うつむいて、近くにいた背の高い日野の陰に隠れた。
望月は、ひとしきり踊って疲れた。節子との別れを意識して落ち込んだ。崩れ落ちるようにソファに座り込んだ。
間もなく、節子は望月の見守る中で、女友だちと一緒に店の入り口を出ていった。
親しかった日野は、望月の顔を見つめて、語気を強めて言った。
「お前、どうすんの?もう、節子さんなんか、一生会えないよ」
日野の言葉は、望月の本心を見透かしていた。望月の心の鍵穴に鋭く刺さった。故意に閉じていた心の扉を、いとも簡単に開いた。節子の話題はこれまで、自分から口にするのも、友人たちが口にするのも望まなかった。苦痛を覚え、恥ずかしさを感じるからだった。
節子の姿のなくなった目の前の光景は、殺伐たるものだった。その時、店内の風景も音響も、一瞬すべてが停止した。
心の中に、ひとつの思いが芽生えた。それは天から振ってきて、体中に見る見る広がった。自分の持つべき考え、行うべき行動の正体が、はっきりと分かった。
思いついたのは、結婚という二文字だった。交際の申し込みを断られた男が口にすれば、道理に合わない言葉だった。
節子は、望月の強い気持ちに、肯定の返事で答えられなかった。その気まずさを心に残したまま、別れの日を迎えたように見えた。望月も事情を理解し、自分の真意を否定し、後腐れなく別れるつもりだった。それが今や、その暗黙の了解に背こうとしていた。
あの細くてしなやかな体を抱き締め、それと契り合う。あの女の美貌を自分のものにする。いとおしい女を、世間の荒波から大切に守ってやる。これからずっと、節子と一緒にいる。
「あいつに、結婚を申し込まなければならない。」
そのひと言だけで、頭の中はいっぱいになった。男の精一杯の心情を注ぎ込んだ言葉、大学の四年間をかけて養ってきた大切な心情を、節子の心に届ける。そうしないと、一生悔いを残す。
このまま別れたら、前途には真っ黒な絶望の闇しか待っていない。二人がこの都会にいる時間は、もうわずかしか残されていない。
節子たちが帰ったあと、残された者たちもせかされるようにディスコを出た。
夜の街は雨に打たれて、建物も路面も細かな反射の光を見せていた。望月はもはや、教授や仲間たちとの最後の別れには、ほとんど興味を失っていた。地下鉄の列車に乗り、そのスピードをいつになく遅く感じ、気分をいらつかせた。
駅の改札口を出ると、望月は傘もなく、雨水で光る路面を見つめながら、下宿まで夢中で走った。節子の住まいの電話番号の記された、かつてのクラスメートの名簿を捜し出した。その足で取って返し、公園の電話ボックスに急いだ。
電話をかけた望月は、雨に濡れて息を弾ませていた。一方節子は、落ち着いた口調だった。
焦っていた気持ちが和らいだ。節子とまだ会話ができる。まだ完全に別れてしまった訳ではないと思い直した。酔っていたせいもあって、思いつく言葉をすぐに吐き出した。
「あのう、やっぱり、おれ、お別れすんの、つらいよ」
節子は黙り込んだ。盲目的に節子を求める気持ちと、冷静に節子の胸中を推測する気持ちの両方が、望月の心の中に同居していた。
「忘れようと思ったけど、だめだった」
「うん、でもねえ、やっぱり、離れるとねえ。もし、離れてしまって、望月君に他に好きな人ができたら、いやでしょう?」
「それは、おれも同じだよ」
「私は今まで、そっちはそっちで適当にやってるんだと思ってたし…」
節子に袖にされてから、望月は他の女子学生と親しくなっていった。キャンパスのあちこちで、女友だちと一緒にいるところを、節子に見られていた。
「節子さん、おれのこと、浮気だと思ってるんじゃない?おれなんかさあ…」
望月はまたもや、肝心の質問をしなければならなかった。
「節子さん、好きな人いるの?」
「えっ、特にいませんけど…」
「いや、相手がいるって言うんなら、おれも諦めがつくんだけど、本当か嘘か知らないけど、いないって言うからさ…」
節子の軽い笑い声が聞こえた。
「他の男に取られるの、いやだ、おれ……」
「あたしだって、そうでしょう?」
どうにも、節子の真意はつかみ切れなかった。
「おれと、結婚してくれって言ったら困るだろうな」
「ええっ。ちょっと、待ってよお」
冷静に受け答えしていた節子も、さすがに少し慌てたようだった。
「でも、それくらいの気持ちあるぜ、おれ」
「明日の朝になれば、気持ちが変わりますよ」
その声には、冷静な響きがあった。その口振りは、望月を叱責するような、きついものだった。
「あしたの朝になったって、気持ちは変わらないよ」
「あたしは、望月君に対して、そういう気持ちになれないから…」
望月はうつむいて、ため息混じりに呟いた。
「あーあ、四年間、節子さんだけだった。節子さんは、何人?」
「え?わたしは、数え上げたら、切りがありませんよ。」
望月の切羽詰まった感情などは無視し、それに水をかけるような、ものの言い方をした。
「節子さん、持てるからなあ」
望月は落胆して、言葉を失った。
「節子さんの旦那さんになる人が羨ましい」
心の底で、自分が節子と愛し合うことはないと諦めていた。
「やめたほうがいいですよ、わたしなんか」
「また、そういうこと言う」
しかし、望月は心のどこかで節子の意見に同調していた。それは、育った環境や、過去の遍歴や、現在の生活環境ばかりではなかった。自分たちはどこか、人間同士として食い違っているという不幸な印象を、望月は以前から持っていた。
「そのうち、いいことがありますよ」
「いいことなんて、ないよ」
望月は、節子の出まかせの言葉を非難した。
「あしたか、あさって、会ってくれないかな」
わらをもつかむ思いでそう言ったが、無駄なことは分かっていた。
「でもねえ、何かと忙しいし…」
節子も恐らく、望月と同様、生活の一大転機を迎えていた。東京とは別の土地に旅立つため、後ろ髪引かれるような思いの中で、引っ越しの準備に入るのだった。
「節子さん、素敵だからさあ」
望月は素直に、今夜、最後に見た節子の魅力的な姿を思い浮かべた。
「ありがとう」
男のほめ言葉に礼を言うのを忘れない節子の冷静さが、望月を失望させた。
「雨が降ってるよ」
別れの緊張感を、つかの間でもほぐそうとして、望月は呟いた。夜の公園は、冬の雨で一面に濡れて、街灯の光を照り返していた。別れの気配が、今まで以上に望月の体を締め付けた。不意に、目から涙があふれてきた。
「本当に、もう会えないよ」
節子は、沈黙した。
「あたしなんか、これから、知ってる人がひとりもいない所に行くのよ」
すでに新しい土地の新しい生活に臨む覚悟が出来ているようだった。この時、望月の心は現在に止まり、節子の視線は未来に注がれていた。
「ああ、おれ…。本気だった、好きだった、愛してた」
あからさまに愛情を告白した。自分の声が涙声になり、息が詰まってきた。久しぶりのことだった。望月は本気で泣いた。肩を落とし、救いを求め、すがるような思いだった。
「おれ…」
言葉がそれ以上続かなかった。泣きじゃくるような声だった。
「ちょっとお、やめてよ」
節子の眉間に皺が寄り、その表情が不快感に歪むのが分かった。母親に叱られたように、その強い口調に望月は瞬きした。
「悪いと思ってるんだ、夜遅く、こんな電話して…」
「そうよ、わたし、もう寝ます」
きっぱりとした口調だった。
「待ってよ、声聞いているだけで、うれしいんだから…」
自分が惨めで情けなかったが、どうすることも出来なかった。すでに恥は捨て去っていた。心の隅で、女を前にしてこんな醜態をさらす男が、その女から愛されるはずはないと思った。
「どうしてこうなっちゃうのかな。おれの片思いだって、理屈じゃあ分かってるんだけど。気持ちの方が…。おれは節子さんのこと好きなのに、どうして節子さんはおれのこと、好きじゃないんだろう」
「うん。世の中ってうまく行きませんね」
望月の精一杯の愛情の傾注に反して、節子の冷静さは完璧だった。それでも、節子にしがみついた。
「L県に遊びに行ったら、会ってくれるかな」
「ええ」
そんな詰まらない承諾も、望月にとってはありがたかった。遊びに行くことなど、本気で考えてはいなかった。ただ、このまま受話器をおくわけに行かないから、気の利いた台詞を吐いているだけだった。
節子は間を置いたあと、ひとつの考えを思いついた。
「手紙、書くわ。文通しましょう」
若い娘のせめてもの心づかいに、望月は感謝するしかなかった。これ以上の長話は相手に迷惑で、自分にとっても意味がないと感じ始めた。
「じゃあ、新しい所の住所と電話番号、教えてよ」
「ええ」
逃げ腰だった節子も、その程度のことならば承諾するようだった。
「ちょっと、待って。あっ、だめだ。傘持ってるから、書けないや」
両手は、傘と受話器でふさがっていた。望月は、後になって考えてみれば、軽率な提案をした。
「じゃあ、そっちから手紙、ちょうだいよ」
「はい」
「住所、分かるよね」
「同窓会の名簿に出てる所でしょう」
「うん。おれの方は、変わらないからさ」
こちらから出せない手紙なら、向こうから出してもらえばよいと、望月は単純に考えた。
「それじゃあ、お休みなさい」
「お休みなさい」
文通の約束を得て、電話を切る望月の心も、今までの重苦しさからいくらか解放された。自分の希望を少しでも先の未来につないでおきたかった。大好きな女のためなら、たいていの我慢はするつもりだった。嘘でもよいから、今この時に節子に見捨てられたくはなかった。
下宿に戻ってからも、夜の雨は降り止まなかった。どこかのトタン屋根を打つ音が、闇に響いた。暗い感情を刺激するように、みじめたらしく降り続けた。
望月は厚い布団にくるまって、夜の冷気をこらえた。下宿部屋で味わう時間は、いつになく寂しかった。
重大な事の終わりを感じた。出会いから別れまでの四年の歳月が、確実に終わりを告げた。大学時代は、マドンナや、信子や、深雪や、礼子や、そして節子の発する色によってさまざまに塗り替えられた。
心はその都度、右に左に揺れ動いた。愛情、憎悪、悲哀、歓喜、それらのすべてが、確実に現在から過去へと変わっていった。望月は今、自分がひとつの時代ともうひとつの時代の分岐点にいるのだと実感した。
ただ悲しく、寂しく、横になったまま涙を流し続けた。
引っ越しの日、家族がどこかで調達したトラックに乗って、望月のアパートの前までやってきた。
「そんなに荷物はないね」
家族のひとりが言った。
トラックが都会の住宅街を出発した。望月はこれまで住んだ土地ばかりか、これまで過ごした日々まで見捨てていくような気がした。
高速道路に乗ると、途中で望月は家人に運転を替わった。夕方になって、周囲は闇に包まれ、さらに雨も降り出した。視野が暗くなり、ワイパーが音を立てて動き続けた。
車内は、戸外のように濡れてはいなかった。しかし、望月の目からはときどき、涙があふれてきた。望月はそれを家人に隠そうとした。会話は普段通りに合わせたが、顔を見られないようによそを向いた。夜の闇は物を見づらくさせて、その点では都合が良かった。
実家に戻ってから数日間、望月は信じられないほど泣き虫になった。
(完)
高層ビルの下 友野茂隆 @tomono
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます