第14話 和の思い

これは、自分への罰なのか?妻を裏切り、碧海を失った今・・・。

俺にとっての碧海は、もちろん部下以上の存在だったということはいうまでもない。この1年、碧海を妻以上に愛しいと思ってきた。お互い気持ちは口にしないと約束したものの、あまりの愛おしさに時々愛してると碧海に言っていた。そうすると必ず、

『私もいつでも和さんと同じ気持ちです。』と言ってくれた。

妻を裏切れないことも理解してくれ、俺と会う一瞬だけを大切な時間にできればいいと言ってくれた。たった1度の躰の関係もこれ以上ないくらい碧海を愛しつくした。

『和さん 碧海はもういません。これからは奥様と仲良くね。天国でまた会いましょうね。』

そんな悲しいこと言うなよ。俺の心にぽっかり穴が開いた。


最後に一言だけ言う、俺は碧海が大好きだったよ。心の底から愛していた。失うくらいなら、最期に一言だけ言っておけばよかったな。不倫じゃなくて純倫だったと・・・。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

純倫 碧海 @SAtoRYU

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ