ワクワク詰まったおもちゃ箱

一癖も二癖もある住人たちが住まうシェアハウスを舞台に広げられる物語。

レビュー時点ではまだ登場人物たちの紹介や日常が描かれている部分までの連載ですが、それでも彼らの濃さがすごい!
ダンディーなグレイ型宇宙人の管理人さんをはじめ、思わず二度見してしまうような奇妙な住人たちばかりです。
(個人的にはケーキを勝手に食べた挙句、他人の歓迎会で二日酔いになるダメニートの俵屋さんが好きです)

そんな癖のある人物たちと、小気味のいい突っ込みとスルー力で関わっていく主人公もどこか可愛らしい。
面白おかしい住人たちと一緒に生活して、彼らを受け入れていくこの主人公がある意味一番すごいかもしれません。

柔和でコメディ調な文章に加え、テンポよく進むので楽しく読めます。
一方で地の文や表現、セリフに独特のセンスが光り、これもまた読んでいて想像が広がります。

これからさらに物語が展開していくと思いますが、パンドラの名に違わない、おもちゃ箱のようなワクワク感と優しいサイケデリック感溢れるお話を期待しております。

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