異世界×ロボット×クトゥルフ神話。この組み合わせでワクワクしない男子はもう男の子とも呼べないのかもしれません。
あらすじに書いてあることを反復はしませんが、主人公がケイオスハウルの力とチクタクマンと共に戦っていく様は、爽快以外の何物でもありません。
ケイオスハウルの数々のギミック、神話生物、独特の世界観、金髪にドリルに巨乳にと、男の好む要素をこれでもかと盛り込んでいます。その様は日本のライトノベルというより、アメリカン・コミックの潮流を感じました。
小難しい文章技法だのは要らない。最初から正気度なんてかなぐり捨てて、この作品に熱中すると良いと思います。
※4月29日追記
また冒頭から最新27話まで読み直してしまいました。
相変わらずロマンとテンションをガン積みな作品で、「文章だけでロボット物を表現するのはほぼ不可能」と思っていた自分の固定観念を見事に打ち砕かれました。
ナミハナやアトゥ、ミリアといった華やかなキャラ達も増え、作品世界がどんどん広がっていきワクワクしています。でも正妻力が一番高いのはチクタクマンだと思います。
ただ懸念してしまうのは、本編をこれから更に盛り上げられるか?という部分です。家族を殺された復讐にロボットで神話生物をぶっ飛ばす、という冒頭のインパクトが異常に面白かったために、今後の展開でそこを超えられるか?という不安があります。
傭兵稼業に従事し、盛り上がる戦いや、気付けばクスッと笑える小ネタなど、下敷きは十分に揃っていると思います。復讐だけでなくなった、佐助の生命に対する価値観なども応援できます。
ですので「冒頭がピークだったな」と言われないような面白さを、これからも発揮してほしいです。応援しています。
長文失礼しました。
肉体を解体された主人公が、邪神の力を借りて新たな体と戦う為の機体を手にし、戦い続ける物語です。
共通する目的は世界の破滅を食い止めること。
戦い続ける先に答えはあるのか?或いは破滅の先を見る事になるのか?
人の心を捨てず、戦い続けるその行く先を見たい。
そう思わせる作品です。
祝完結!
クトゥルフ世界で正気を削りながら戦い続けた彼らの終幕は、実に意外な形で、同時に実に彼ららしい形で訪れました。
その終わりに賛辞を贈るとともに、彼らの未来に幸あれかしと願います。
クトゥルフにどっぷり浸かった諸兄も、興味がある皆さんも、ちょっと敬遠気味の君たちも。必読です。
まつろわぬ神の眷属により、父と愛犬を殺され、自身も若くしてその命を奪われた主人公『佐々佐助』。
だが彼はチクタクマンと名乗る存在により機械仕掛けの肉体と神をも屠る巨大ロボ『斬魔機皇ケイオスハウル』の操り手としての資格を与えられる。
新たな命、新たな力。
彼が見る地平は復讐の憎悪か、救星の闘志か。
夢幻の世界を羽ばたけ、ケイオスハウル!!
2017/06/09 追記
☆第一章の途中で中断していたので、一気読みしました。
物語は終わりを告げる。
夢幻の世界に己が居場所を見出した少年は、少し大人になった。
これこそは最果てに至るまでの物語。
絆と鋼の織り成す幻想の彼方で、佐助は決別を経験する。
ああ、少年よ。そして無限の物語よ、この地より永久に。
クトゥルフ×スーパーロボット、堂々の完結。
読みやすく、そして広がっていく世界に魅力されました。
sealさんの描く違う物語も読んでみたいと思います。
面白い物語を、本当に本当にありがとうございました。