青春だった。すごくよかったです。
なにがあるというわけではないが、なにかがある。強いて言えば、読んだ人の共感を得る作品。欠片も似つかわしくない体験をしてきた人でも、同様の想いを抱くはず。あるていど歳を重ねた人ならば、そう感じるのではないでしょうか。……たしかに、なにかがひっかかる。これって、なんだろうと考えると「時の流れ」かな……。読んでみて、是非。
冒頭、のどかな田園風景に遠慮も無しに登場する異物。あまりにも堂々と恥ずかしげもなく飛び交うものだから、BGMで掛けていた久◯譲の夏の曲が次第に違和感なくなりました。不格好で不器用な若者よ。足掻くがいいさ。カエルよりも力強く。いつか台風が来るかもしれないから。