この物語の登場人物たちは、あの頃ゲームに熱を上げていた僕らでもある。


物語の主人公はゲームが大好きです。そんな彼はひょんな事から知人のゲームショップで働くことになるわけですが、しょっぱなから山あり谷あり、好きな事を仕事にするのは大変な事だと彼は身をもって知ります。あるいは主人公が働くゲームショップの店員の仲間たちにも災いの火の粉は降りかかります。
それでも彼らは決してあきらめません。
なぜなら、ゲームが好きだからです。とてもシンプルで子供じみた理由です。
でも子供の頃、親に怒られながら、ベッドの中でひっそりと隠れながら、深夜に眠い眼をこすりながらゲームにかじりついていた記憶を持つ人は少なからずいるのではないでしょうか。今にして思えば、どうしてあそこまで熱中していたのだろうと首を傾げる方もいるはずです。
この作品を読んでいると、不思議とそんな懐かしさを覚えます。
それはこの物語の彼らが、あの頃ゲームに熱を上げていた自分たちでもあるからかもしれません。

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