麗美という主人公の物語を我々は追っている。彼女の青春を追っている我々もまた大切な役割を持ったそんな物語。 読んだら絶対にこの物語を忘れてはならない素晴らしい物語です。 言葉では伝えられません。 世界五分前仮説が好きなら是非一読を!
『今いる自分は世界も含めてほんの少し前に創られたものじゃないのか?』 少女がいだくささいな疑問、違和感は少しづつ凝り固まり、やがて形を成していく。 そんなときに現れる謎の男。 彼が投げかける問いや言葉は少しずつ少女の日常、世界を侵食していく。 自らを上条と名乗る男の目的は? 様々な書籍や児童文学、映像作品に精通した作者が描くSFジュブナイル。「さあ、物語を始めよう」
最後まで読んだら、最初から読み返したくなるはず。気づかないうちに張られていた複線に、最終話ではっとするから。物語を作ることや空想することが好きな人は、その意味を考える契機になるかもしれない。この深みのある作品を是非味わっていただきたい。