新感覚改変おとぎ話

童話パロや改変ものは大好きで良く読むんですが、ヒロインのユウキが色々と試行錯誤しながら、堅実に体当たりでもするような身体の張り方で物語を変えていく流れは王道なのに不思議と見たことがないなあって思わせる作品だったと思います。

ユウキは序盤色々自分でも悩みを抱えていながらも、あまりひねていなくて一生懸命で、自分の思うように行動し、見たもの聞いたもの感じたものを親しみ深く綴っていく様がとても好感の持てるヒロインでした。

都合のいいようにしようとすれば、この世界はユウキだらけになってしまう。というカエルの王様の辺りの一文は創作かじってる人でも読者でも頷ける話だなあと思います。

王子への想いに揺らぎながら、最善をつくそうと頑張る勇ましさ健気さに胸がうたれる子でした。最初のお話でご飯食べてるシーンとか、童話世界と現実の空気の違いとか、ちょっとした描写なんですが世界の違いの描きわけが上手い。

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