御伽噺を翔ける魔女

作者 山本 風碧

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★★★ Excellent!!!

童話パロや改変ものは大好きで良く読むんですが、ヒロインのユウキが色々と試行錯誤しながら、堅実に体当たりでもするような身体の張り方で物語を変えていく流れは王道なのに不思議と見たことがないなあって思わせる作品だったと思います。

ユウキは序盤色々自分でも悩みを抱えていながらも、あまりひねていなくて一生懸命で、自分の思うように行動し、見たもの聞いたもの感じたものを親しみ深く綴っていく様がとても好感の持てるヒロインでした。

都合のいいようにしようとすれば、この世界はユウキだらけになってしまう。というカエルの王様の辺りの一文は創作かじってる人でも読者でも頷ける話だなあと思います。

王子への想いに揺らぎながら、最善をつくそうと頑張る勇ましさ健気さに胸がうたれる子でした。最初のお話でご飯食べてるシーンとか、童話世界と現実の空気の違いとか、ちょっとした描写なんですが世界の違いの描きわけが上手い。

★★★ Excellent!!!

いとおしさの込み上げる、現代の御伽噺。
プリンセスやお伽噺、本が好きな人は必ず呼ぶべき。
お伽噺に入り込んでお姫様になりたいと望む女の子は多いだろうけれど、そんなに簡単じゃない。
だけれども、そんな過酷な道を歩いてきたからこそ、ユウキとクリスには結ばれてましい。

彼女達の物語の一頁を読めたことは本当に嬉しいです。
続きが読みたくて堪りません。
願わくは、二人に幸せな結末を。
お姫様と王子様にはハッピーエンドがお似合いですから。

★★★ Excellent!!!

良い意味でネット小説らしくない、安心して読める作風。
異世界転移ものはそれこそ星の数ほど世にあるけれど、この物語の特徴は元の世界に帰る条件が最初から提示されていること。そのため主人公のユウキは常にこの条件を気にしながら進んでいくことになり、一種のスパイスとなっている。
元の世界に戻るため童話を完結させなければならないのに、水も食料もない森に放り込まれた危機的状況はまさにサバイバル。
そんななかでユウキが唯一頼ることができるクリスの存在は大きい。見た目は絶世の美少女、でも火付けから魚とりまで何でもこなすサバイバル能力の持ち主で、その男前ぶりには読んでいるこちらも惚れ惚れしてしまう。恐ろしい15歳だ…。
頭が固いけれどしっかり者のユウキと、聡明で美しいけれど実は子どもっぽいクリス。それぞれの葛藤やたがいに惹かれていく様子は十代の少年少女そのもので、若いっていいな…と素直に思ってしまった。
第1部のクライマックスでクリスと元の世界、どちらを選ぶか決断を迫られるシーンはまさに異世界ものの醍醐味。書籍版ではここで終わるが、続く第2部から明かされていく二つの世界の秘密にドキドキしながら続きを待つのが楽しい。異世界ファンタジーとしても、恋愛ものとしてもオススメの作品。

★★★ Excellent!!!

御伽噺二次創作は世に溢れているけれど、この完成度!この展開!迷い込んだ女子高生主人公、中の世界で生きながら彼女を待ち続ける王子、魂を狙う世界。
モチーフの物語をベースにしながらも、各物語の間と現実世界が網目のように繋がって新しい世界観を構築していて目が離せません。
物語が「完結」するビジョンを想像するだけでもわくわくしてきます!

★★★ Excellent!!!

本が嫌いだった少女の、不思議な異世界放浪…。
童話をベースにしたお話は色々読んでいましたが、フワフワとしたものではない、この小説ならではの緊張感が味わえました。童話絡みなので、どんな内容なのか調べたり…複数を扱うお話は珍しくて、飽きがこないのでいいです!

★★★ Excellent!!!

バラバラになってしまった物語を元に戻すため、本の世界に放り込まれてしまったユウキ。
物語の中に入るなんて本好きな人なら誰しも憧れるだろうけど、「ユウキ……頑張れ……」と言わざるを得ない。
ほんと頑張って……。

はたして彼女は無事に元の世界に戻ることができるのか?
それともお伽噺の中に生きるのか。
彼女が翔ける物語の結末をあなたの目で見届けてほしい。

★★★ Excellent!!!

童話の中に入る主人公。
夢のようなお話です。

様々な仕掛けが散りばめられており、
子供が楽しむ童話ではなく、
大人が楽しめる物へ変わっていく。

そして主人公に感情移入していき、
自分もこの世界に入った気分を
味わうことが出来ます。

夢見た世界をこの物語を
読むことで叶えられました。
とても好きな作品です(^^)

続き楽しみにしています!!

★★★ Excellent!!!

物語の世界に放り込まれてしまったユウキ。物語を完結に導かないと、元の世界に戻れない。でも、生きている物語は一筋縄ではいかない。誰でも知っている物語の中に、そうきたかー!という驚きがいっぱいです。初々しいヒロインとヒーローのやりとりがかわいくてたまりません。

★★★ Excellent!!!

誰もが知っている名作の中に誘われるのに、迷い込んだ物語が何の話か分からない。

まるで謎解きをしているような、先が気になるお話の連続で物語に引き込まれていきます。

少し解けたと思ったらふりだしへ……。
なんてイジワルな作者だ!なんて思ったりしちゃいました(笑)

とても綺麗な文章が名作の世界を彩って、目の前にその世界が見えるような気分に浸らしてくれます。

なんか嘘っぽくなってしまいましたが、本心です(>_<)素敵なお話、結末まで楽しみに読ませて貰いますね♪

★★★ Excellent!!!

主人公は読書が苦手な女子高生。
嫌々行った図書館で見つけた古びた本をうっかり破壊?!
中の物語までバラバラになってしまってさぁ大変。これ、元通りにしないとこの混沌とした世界に閉じ込められてしまう!
グリムとアンデルセンをごちゃ混ぜに覚えている主人公が、物語を正しく「完結」させることができるのか?
それとも、全く違ったフィナーレを迎えるのか?
この物語の「完結」を楽しみにしています。

★★★ Excellent!!!

 この作品は童話をモチーフに展開されていますが、童話特有のメルヘンチックなお話ではありません。
 むしろその逆で、主人公は不可解なルールに振り回されながら、童話の世界を旅しなければいけません。
 主人公の苦悩する姿と、入ってしまった童話の雰囲気のギャップに、とても引き込まれました。

 これからがとても楽しみです。