キャッチコピーとあらすじ、そして本編との落差に読後しばし呆然とする。
奇抜なキャッチコピーが目を引きますが、内容は作者による寓話のアンソロジーです。小説というのは、「嘘によってしか伝えられないある種の真実を表現するための芸術」だと私は考えていますが、この作者にとって、それは寓話という形をもって展開されるのかもしれません。
作者のキャッチコピーは計算されているのかヤケなのかなんなのかわからないが無茶苦茶すぎて笑う。翻って本文を読むとなんだか笑った自分を反省するハメになる。寓話なのだが読み終わると攻撃的なメッセージにちょっと胸がすく思いがする。個人的な好みかもしれないが、寓話ロックという感じでオススメ。でも正直、作者の頭の中の方が気になる。