最終章 神の国の到来 ようこそ、ここが、約束の地―





■最終章 神の国の到来 ようこそ、ここが、約束の地―

 今回のゲームのタイムライン(時系列表)





■12月14日(金)午後5:30

 ●ウィッチ・ハントスタ―ト 範囲は、定点A(場所は明らかにされていない)より半径10kmの範囲。

  ゲーム参加者は、【坂下 千智】(高校生)、【夢原 癒津留】(高校生)、【藤堂 夏目】(高校生)、【会対 三也】(住所不定無職)、【手石一真】(住所不定無職)、【勇誠 草馬】(美山市内一般企業勤務)、【段 善美】(美山市内一般企業勤務)、【呂井 伸介】(住所不定無職)の計8人。抽選の結果、スタ―タ―確定魔女は会対三也となる。





■12月14日(金)午後5:39

 ●坂下千智、確定魔女「会対三也」を拉致。以後、宮沢ビルに監禁。




■12月15日(土)未明

 ●坂下千智、手石一真を拉致。以後、宮沢ビルに監禁。




■12月16日(日)

 ●動きなし 以後、動きなしの場合は省略する。





■12月17日(月)午後3:44

 ●手石一真、確定魔女「会対三也」を殺害。確定魔女権が手石一真に移る。

  手石一真の獲得魔法は「個人(坂下千智)への記憶操作」。デメリットは、「他者への記憶操作期間中は、自分も内容はランダムで記憶操作を受ける」というもの。





■12月20日(木)午後12:35~ 12月25日午後4:30 

 ●坂下千智、ウィッチ・ハントに関する記憶及び末期癌の妹の記憶を封印する。

  (正確には手石一真の魔法の影響により)





■12月20日(木)午後4:22

 ●『3日間ルール』発動。確定魔女「手石一真」、同一地点にて長期滞留。ウィッチ・ハントのゲーム運営を妨げる可能性があると判断し、仮定魔女を設ける。仮定魔女は、午後4:22現在、美山大橋から降りてきた「藤堂 夏目」。





■12月21日(金)午後6:00

 ●積極的且つ複合理由的不参加ルールが発動。現時点でのウィッチ・ハント参加者の活動実績によって、不参加かどうかが判断される。不参加と判断された場合、仮定魔女の座も剥奪され、他の参加者に移譲される。(大抵の場合、仮定魔女は保留と判断される)

 ●坂下千智 → 初日から確定魔女と接触。参加している。

 ●夢原癒津留→ 勝利の意志は無いが、参加者同士でタッグを組もうとしている。

 ●藤堂夏目 → 仮定魔女になる。判断保留。

         (翌日、ウィッチ・ハント参加者と接触したので、不参加とは言い難い。)

 ●会対三也 → 死亡確認。元確定魔女。

 ●手石一真 → 宮沢ビルにて監禁されている。確定魔女。

 ●勇誠草馬 → 積極的且つ複合理由的不参加者と判断。

 ●段 善美 → 積極的且つ複合理由的不参加者と判断。

 ●呂井伸介 → 積極的且つ複合理由的不参加者と判断。

 以上。積極的且つ複合理由的不参加者と判断された者にはその旨のメッセ―ジが送られる。






■12月23日(日)未明

 ●宮沢ビルより手石一真が移動する。(手石一真が移動したのではなく、富樫賢哉が移動させた)それにより、3日間デス・ペナルティは回避される。また、仮定魔女の称号も剥奪されることはないので、ダブル・ウィッチ状態となる。


■12月23日(日)未明

 ●藤堂夏目、確定魔女になれず、驚く。翌日、学校を休むことを決断。

  (藤堂夏目は一人暮らし)





■12月24日(月) 朝方未明

 ●藤堂夏目、就寝中のところを富樫賢哉が仕向けた暗殺者に襲われ、死亡。

  この瞬間、仮定魔女はいなくなり、仮定魔女の座は他の者に移譲されないため、ウィッチ・ハントのゲーム参加者には確定魔女ひとりだけになるシングル・ウィッチ状態(正常な状態)となる。

  富樫、夜のうちに学校に忍び込み、藤堂夏目を騙り、記憶を失ってる坂下千智、及びゲーム参加者の夢原癒津留に向けて手紙をゲタ箱に投函する。手紙の内容は、「翌日の夕方、自分たちの教室に残ってほしい」というもの。





■12月25日(火) 午後4:11

  クリスマス休暇(一部の教師を除いて学校には誰もいない)

 ●手石一真、栄養失調により餓死、または、死亡一歩手前のの為、ゲーム続行不能状態に陥る。

  確定魔女の死亡により、確定魔女の座は夢原癒津留へと移動。






■12月25日(火) 午後4:28

 クリスマス休暇(一部の教師を除いて学校には誰もいない)

 ●自分たちの教室2階で藤堂夏目を待つ夢原と坂下。

  しかし、なかなか来ないので夢原が2階へ様子を見に行く。

  富樫、夢原と坂下が離れ離れになったところで、学校のセキュリティ・システムにクラック。対犯罪防止プログラムを発動させる。(あちらこちらでシャッターが降り、設定によっては外に出たりすることができなくなる。また、階段が使えなくなったりすることもある)

  夢原、坂下共にパニックを起こす。






■12月25日(火) 午後4:30

 ●坂下、手石一真による記憶封印が解除される。

  その直後、富樫から連絡を受け、対犯罪防止プログラムにわざと遺した穴を坂下に教える。坂下はその穴から1階へと向かい、背後から夢原を締め殺す。確定魔女夢原が死亡したため、確定魔女の座は坂下へと移動する。






■12月25日(火) 午後5:55

 ●坂下、富樫に依頼し、対犯罪防止プログラムのレベルを最大にする。これで、外部から学校に入り込むことは不可能になった。当時、実はもう魔女の座を手に入れることのできる参加者はいなかったため、坂下の勝利はほとんど確定していたが、敢えてこのような措置をとった。(坂下自身、誰が積極的不参加者なのかはわからない)





■12月25日(火)午後6:00

●キリスト降臨祭 美山ショッピング・センターではクリスマスフェアが盛り上がる。

ウィッチ・ハント、ゲーム終了。優勝者は坂下千智。

願いは、妹の救い。デメリットは、妹が罹患していた病気の罹患。


なお、【勇誠 草馬】(美山市内一般企業勤務)、【段 善美】(美山市内一般企業勤務)、【呂井 伸介】(住所不定無職)の3人は積極的不参加。ペナルティなどはなし。無傷で生存。







■12月28日(金) 午後4:33

 ●坂下千智、夕辺総合病院にて死亡。

ウィッチ・ハント事務局の判断により、妹光に千智の記憶はなく、妹坂下千智は兄の死を知らないままである。また、坂下千智の2つ目の願いにより、坂下千智は自らのほとんど全命(余命99%)と引き換えに、夢原癒津留を復活させる(本来の天寿99%)。なお、数字は理想値であり、実数値ではないことをここに補記する。






■1月21日(金) 未明

 ●坂下光、「奇跡」が起き、悪性腫瘍がなくなる。他臓器に広がっていた悪性腫瘍細胞も消えていた。その後の検査により、他臓器への転移がないと確認され、退院する。

  悪性腫瘍が自然治癒することはままあることなので、今回のケ―スもそれに準ずるものではないかと考えられている。たしかな原因は不明。








■数十年後の、9月23日(曜日不明) 午後5:35

 ●夢原癒津留死亡。死の間際に、坂下千智のこと、その他ウィッチ・ハントの記憶を思い出す。

  葬儀は自治体の長が中心となっテープログラムされ、胡央村の村民200名、その他参加者150名などが参列する大きなものとなった。






●また、その葬儀の参加者の中に、坂下千智と、坂下光にとてもよく似た人物がいたと一部の美山市内の人の間で噂となった。しかし、葬儀の参加者名簿の中に坂下千智と、坂下光の名前は存在しなかった。当然、刑事事件でもないので、警察が公式に捜査することもなかった。


Witch Hunt 

Desire8 ―Repetition of the Optical illusion sensory― Pray for Fantasia

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