緋色に流れる秘愛の行方

ジャンル的にはミステリーですが、現代作家が好みだという作者様の傾向的に、現代ドラマとしての側面も強いように思います。

解離性人格障害を抱えるまでの壮絶な人生もあり、大人びていても高校生の男女が醸し出す淡く繊細な心情も描かれています。

確かな知性と細やかな下調べを欠かさなかったであろう詳細な医学知識も物語の醍醐味でしょう。

その身に流れる愛の系統を、ぜひとも感じてみてください。

その身を滾らせる熱き血潮が、果たしてどこからきたものか、改めて考えさせられます。

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