分かる、伝わる、貴方なら

　惜しい。実に惜しい。
　視点の切り替えが分かりづらいところを除けば実に好みな作品です！
　というのも恐らく私と作者様の好んで視聴している作品が類似している為にやりたいことやイメージしているものがビンビン伝わってきてしまうせいでしょう。
　あの履帯の動きは恐らくあの作品のアレをイメージしているんだろうとか、あのワイヤーの動きはあの作品のアレをイメージしているんだろうとか、今まで積み重ねてきた知識やイメージの共有により、私の内部に作品世界が生き生きとしたイメージをともなって躍動してくるのを感じ取れます。
　こういった共感からくる深い没入と一般的なロボット物の主人公にはない（そりゃ大体野郎だから有る訳が無い）ソラちゃんの女性的でオーガニックな強さに私は惹かれてしまいました。

　作品世界ということで言えば、この「雪に閉ざされた世界」という設定も気に入りました。何処までも続く雪原と日本を目指す旅っていう状況も何処か懐かしく、ニヤリとさせられてしまいますね。海に沈んだ世界でロボット乗りの傭兵物を描いている上に試される大地の住民である私としてこの世界観は実に魅力的、徹底的に観察させていただきたいと思います。

　ストーリーはと言うと少年少女とおにーさんおねーさんが揃ったところからは物語も、というかキャラの動きも俄然面白くなってきて一気に読んでしまいました。
　ソラちゃんが攫われてからのそれぞれの心情を吐露するシーンが特に染みてねえ……第十九話のあたりなのでレビューをここまで見ている奇特な方は楽しみにしていてください。
　ヒューイ君死ぬなよ……。

　あ、あと今後に期待して☆はあえて二つで！
　excellentになることを期待しております！

　待ちに待った更新が来た！　勢いで☆が増えてしまった！　ついにクライマックスだから応援ということで一つ！