ザッツ・エンタテインメント!!

スケールの大きさとミステリーの緻密さ、魅力あふれる会話劇、底知れぬダークな雰囲気が漂うかと思えば、それをひっくり返すブッちぎりの爽快感。様々な要素が混在する、これぞエンタテイメント!な作品だと思います。

ストーリーがものすごい勢いで走るかと思えば、一方で丁寧な心理描写や会話で楽しませてくれる。物語のドライブには近未来的なギミックが効いていて、またその様がとても映像的でステキなのです。

特に私が好きなところは会話パート。GEEの人を食ったような物言いに毎回爆笑してます。森見登見彦とか京極夏彦好きの方に特にオススメ。そして主役(有華♀、香坂♂、緒方♂)のキャラクター。このドリカム状態な3人組が悩み苦しみ、そして笑いながら一生懸命前を向く姿に、思わずニマニマしてしまいます。

物語はまだ連載中(そろそろ終盤?)ですけど、これまでの作中で数多くばら撒かれたミステリーの種をどのように回収するのか、恋の行方、人間関係のもつれをどのように解きほぐすのか、今から大団円が待ち遠しいのです。早く続き読ませて♪

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追記:クライマックスの第3話(十九)~(二十一)は圧巻でした。手に汗にぎり、何度涙がこぼれたことか。
加えて畳み掛けるように続く垂水 vs 四本木、飯島 vs UNKNOWNの会話では底知れぬ恐怖感とリアリティを感じました。
そして香坂と有華の最終話、爽やかの一言です!

終わってしまって寂しいと思う反面、でもまた新たな物語の始まりという気も(希望的観測)……。
続編が読みたい。読みたいゾ。

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