とにかく最後まで見せてくださってありがとうという気持ちです。

 文字数の割にさくさく読めて、短く感じました。文量の中にたくさんのドラマが詰まっています。気になる部分は全部回収されたという雰囲気です。
 登場人物も個性があり、よかったです。その中でもやはり、テオは魅力的でした。
 序盤の流れからまさか、あのような展開・結末を迎えるとは思いもよらず。楽しかった分、喪失感も大きい。
 ただ真相が全て判明した上で考えると、きちんと救われていたと感じます。幸福感のある結末でした。
 二周目で見方の変わる物語だとも、思います。(概念的な意味での)、テオの仮面の剥がし方がうまかったなという印象です。本当に彼のための話でした。もちろん、メインのキャラの描写・成長も描かれていて、素晴らしかったです。
 ラストなんですが、突き放して突き放して突き放し続けてからの、だったので、カタルシスがあると同時に、感慨深い気持ちになりました。
 番外編に目を通すたびに、あの日々が懐かしく、恋しく思えてきます。

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