コンクルージョン

 私がこの樫尾町掃討戦と呼ぶ戦闘に直面したのは偶然以外の何物でもなかった。現地は完全に封鎖され、とても一般人が立ち入ることは許されない状況で侵入したことに違いはなく、それを不法行為として断罪される覚悟も私にはある。


 しかしこの三年間政府が公式に認めるまでの間、記録した写真を発表する為に場を変え、名を変え、世に問うことは自身の責務として行ってきた。


 その甲斐もあり多くの証言者と支持者に賛同を得、実名にて世界規模での個展を開き、記録を発表することが出来たことに対してはジャーナリスト冥利に尽きる、という言葉で締めくくりたい。


 このもみ消すことが出来ない不都合な真実に音を上げ、政府がその責任を認めたのだと、多くの人は私の功績だと評価もするが、あくまで私はそのきっかけを作ったに過ぎず、政府を動かしたのは国民全ての望む正常な倫理であり、真実を求める真摯な心であったと考えたい。


 私は私の心の赴くまま、自分が為せることにおいて為すべき事をしたまでだと。


 この言葉を、この先の未来に希望という花の種を携えた全ての少年と少女に捧げたい。



                                皆川 譲二

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センチな君は戦地へ向かう 相楽山椒 @sagarasanshou

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