主人公の強みは、人と人の間にある困りごとを見つけて商売に変えてしまうところ。やっていることは地道なのに、主人公だけは経験と嗅覚で次々と先を読んでいる過程がいいです。主人公が次は何を仕掛け、異世界経済をどう塗り替えるのか、先が楽しみです。
異世界転生なのに、剣も魔法もほとんど使わず、主人公が最初にするのが「万札を絵画として売る」という展開が実に面白いです。銀次郎の武器は腕力ではなく、相手を観察し、欲しがるものを見抜き、笑顔と凄みを使い分ける商売人の嗅覚です。しかも「タネ銭」「シノギ」「家(ヤサ)」といったヤクザの語彙が、異世界での商売にそのまま接続されていきます。カリンへの親切ささえ、気づけば次の一手への布石。人の懐に入り込みながら、「次は何を仕掛けるのだろう」と思わせてくれる主人公が魅力的です。
ヤクザが異世界でどう立ち回っていくのか、という設定が印象的でした。主人公の独特な考え方や交渉の仕方も面白く、これからどんな形で異世界に馴染んでいくのか楽しみです。
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