概要
覗いたスコープの先、私は永遠に死の標本にされる。
感情を捨て、冷徹な物理計算だけで標的を仕留めてきた凄腕の狙撃手・二階堂遼。 廃ビルの一室から、百メートル先の高級マンションに立つターゲットをスコープに捉えていた。
だが――暗闇の中、標的の男はスコープの視線に狂いなく目を合わせ、三日月のように笑っていた。
その瞬間、背後で切断されているはずの旧式黒電話がけたたましく鳴り響く。 息を殺して取った受話器から聞こえたのは、耳を引っ掻くしゃがれた声。
「――見えて、いるよ」
狙う側から、狩られる側へ。 冷徹な暗殺者を待ち受ける、狂気と絶望のコレクションとは。
※本作には、殺人、死体、腐敗、人体損壊、拷問を想起させる描写があります。苦手な方は閲覧にご注意ください。
※本作は連作短編集『人ならざるものたちの闇』収録の同名作を、コンテスト応募用に改稿・
だが――暗闇の中、標的の男はスコープの視線に狂いなく目を合わせ、三日月のように笑っていた。
その瞬間、背後で切断されているはずの旧式黒電話がけたたましく鳴り響く。 息を殺して取った受話器から聞こえたのは、耳を引っ掻くしゃがれた声。
「――見えて、いるよ」
狙う側から、狩られる側へ。 冷徹な暗殺者を待ち受ける、狂気と絶望のコレクションとは。
※本作には、殺人、死体、腐敗、人体損壊、拷問を想起させる描写があります。苦手な方は閲覧にご注意ください。
※本作は連作短編集『人ならざるものたちの闇』収録の同名作を、コンテスト応募用に改稿・
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!Memento mori 永遠のΦ
裏社会で生きる男は、いつしか凄腕の
スナイパーとして淡々と標的を消して来た。
彼の世界は スコープ から見る一点に
収束する。
いつからか広角や、俯瞰を 封印 して
しまったのだろう。
今夜も又、タスクとしての 狩り が
静かに始まる。標的は向かいのタワー
マンションに住む男。
そして 狩り は、始まる。
悪魔の様な螺旋階段を転がり落ちる様な
又、昇る様な。
死は、即ち 終焉 ではない。
恐怖など、既に削ぎ落として来た筈だった。
死を想う事などなかったものが、永遠に
死の 瞬間 を知る。
その恐怖たるや、まだまだ緩い。
死は、永遠である。
だが、ヒトはその…続きを読む