大切であっても行動が一般的な予想と一致するとは限らない。個人で独特な親愛が強いほどむしろ外から見た時におかしな行動に進むかもしれない、みたいな話だと感じました。内心と行動は必ず相関しないのかもしれない。行動から内心を理解しきることはできない。ひょっとすると、本人さえ、自分の内心さえわからにのかもしれない。たぶんそんな物語だと思います。おすすめです。
短い。短い作品なのに、書かれたものより、ほんの少し多い物語が眠っている。そんな作品だと感じました。舞台は、日常の、ほんとうにワンシーン、ひとこま。「会社の後輩が、ノコギリを借りにきた」という、タイトルそのまま。けれど私たちのひとこま、そして数えきれないその積み重ねにもまた、言葉にされない、そして記憶されることもない、一瞬が宿っている。それは光かもしれないし、闇かもしれない。その危うさと不確かさが、ほんのひとつの場面を切り取った本作の、ほんの少しの美しさにも似た、何かなのだと思います。
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