概要
幻覚か現実の怪異か。雪深いルーマニアの古城を舞台に狂気と因習が交錯する
1920年代。第一次世界大戦の凄惨な記憶(シェルショック)に苛まれるイギリス人精神科医は、敬愛する恩師の不審死の真相を探るため、ルーマニア・トランシルヴァニア地方の辺境を訪れる。
吹雪に閉ざされた寒村では子供たちの失踪事件が相次ぎ、村人たちは恩師の生家である古城を「病をばらまく場所」として忌み嫌っていた。無人の城に取り残された主人公は、歴代当主が代々書き継いできた「黒い日記」を読み解きながら事件の謎に迫っていく。
しかし、調査を進めるうちに戦場のトラウマと目の前の現実が混濁していく。銃声に変わる暖炉の音、毒ガスにすり替わる城の瘴気。果たして彼が見ているのは、壊れた精神が生み出した幻影なのか、それとも一族が秘匿してきた真の恐怖なのか。血と記憶を巡る重厚な心理ゴシック・ホラー。
吹雪に閉ざされた寒村では子供たちの失踪事件が相次ぎ、村人たちは恩師の生家である古城を「病をばらまく場所」として忌み嫌っていた。無人の城に取り残された主人公は、歴代当主が代々書き継いできた「黒い日記」を読み解きながら事件の謎に迫っていく。
しかし、調査を進めるうちに戦場のトラウマと目の前の現実が混濁していく。銃声に変わる暖炉の音、毒ガスにすり替わる城の瘴気。果たして彼が見ているのは、壊れた精神が生み出した幻影なのか、それとも一族が秘匿してきた真の恐怖なのか。血と記憶を巡る重厚な心理ゴシック・ホラー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!エドガー・アラン・ポーの香り
この物語は大戦時のPTSDに囚われている主人公の精神科医が、恩師の不審な死の真相を探るため、ルーマニアのトランシルヴァニアの地へと赴くことから始まる。
次々と襲いかかる不可解な現象が、現実に起きているのか本人の妄想なのか、そして、本人が正気なのか狂っているのか、それらの境界線はあまりに曖昧で、読み手である私自身もおかしくなってしまいそうな感覚に陥る。
また、読んでいるうちに、一つ一つのシーンが映画のように視覚や聴覚として入り込んでくるだけでなく、錆や黴などの匂いや、身を切るような寒さ、泥の手触りなど、五感を刺激され、物語の世界に引き込まれていった。
現実の中に、狂気・死・恐怖・…続きを読む