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概要
その化粧品の中身は、別の誰かの顔色でした。
【あらすじ】
「あなたはもっと美しくなれる」
前世で、その言葉を教えたのは、上司だった。
「効果? 効くとは言ってないから大丈夫。これなら、嘘にならないでしょう」
化粧品の売り場に立っていたルカは、粗悪品と知りながら、その言葉で客に売った。自分が顔を整えて、喜んでもらった、その同じ相手に。
今世。彼女は、客を美しくしない。他人に塗られたものを、落とすだけだ。
ある夜、独立二年目の仕立て職人ミレイユの顔から、色が抜けていた。後輩に王室納品の指名を奪われた夜、彼女は「青い看板の店」で霊液を買っていた。
「もう二十五よ。今さら綺麗になりたいなんて、みっともないでしょ」
「それ、誰が決めたの」
被害は王都全域で三十一件。全員が「店で買った」と証言し、全員がその店の場所だけを思い出せない。
「あなたはもっと美しくなれる」
前世で、その言葉を教えたのは、上司だった。
「効果? 効くとは言ってないから大丈夫。これなら、嘘にならないでしょう」
化粧品の売り場に立っていたルカは、粗悪品と知りながら、その言葉で客に売った。自分が顔を整えて、喜んでもらった、その同じ相手に。
今世。彼女は、客を美しくしない。他人に塗られたものを、落とすだけだ。
ある夜、独立二年目の仕立て職人ミレイユの顔から、色が抜けていた。後輩に王室納品の指名を奪われた夜、彼女は「青い看板の店」で霊液を買っていた。
「もう二十五よ。今さら綺麗になりたいなんて、みっともないでしょ」
「それ、誰が決めたの」
被害は王都全域で三十一件。全員が「店で買った」と証言し、全員がその店の場所だけを思い出せない。
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