概要
人形に魂を宿すことのできる、ただ一人の少年
時は大正。文明開花の帝都には、蒸気仕掛けの自律人形(オートマタ)が
溢れていた。煙草や新聞を売り、給仕を行う、よくできた機械の人形たち。
だが、その少年がつくる人形だけは、街の者からこう囁かれていた。
「あれは、ほんとうに生きておる」と。
少年の名は、御影灯真(みかげとうま)。
下町の人形工房を営む人形師にして、安倍晴明より三十三代を数える
陰陽師の末裔。そして、人形に付喪神の魂を宿すことのできる、
帝都でただ一人の男である。
ある夜、工房を訪れた「内務省の使い」と名乗る男。
その来訪を境に、灯真は千年前に封じられた古の妖と闘い、
それを解き放った何者かの影を追うことに――
溢れていた。煙草や新聞を売り、給仕を行う、よくできた機械の人形たち。
だが、その少年がつくる人形だけは、街の者からこう囁かれていた。
「あれは、ほんとうに生きておる」と。
少年の名は、御影灯真(みかげとうま)。
下町の人形工房を営む人形師にして、安倍晴明より三十三代を数える
陰陽師の末裔。そして、人形に付喪神の魂を宿すことのできる、
帝都でただ一人の男である。
ある夜、工房を訪れた「内務省の使い」と名乗る男。
その来訪を境に、灯真は千年前に封じられた古の妖と闘い、
それを解き放った何者かの影を追うことに――
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!埃っぽい工房の隅で、理不尽な怪異と人間の業が静かに交差する手記
拝読させていただきました。
ただ得体の知れないものを恐れるだけでなく、そこに内務省という組織の理屈や、人間の業が絡みついてくる展開に、終始引っ張られるように読み進めました。
スマートに解決するわけではなく、這いつくばって泥に塗れながら事態に対処していく姿に、どうしようもない人間臭さと痛々しさを感じます。
少し突飛にも思える結末も、そこまでの緻密なやり取りが積み重なっているからこそ、妙な説得力を持って迫ってくるものがありました。
読み終えた後、自分の部屋の隅が少しだけ暗く感じられるような、じわっとした余韻が残るお話でした。