概要
点検の前の夜、一階で四分。その意味を、点検士だけが読み違えている。
解体を控えた団地のエレベーターで、保守点検士の久我円は名乗らない男を助け出す。運行記録をさかのぼると、その男が一階へ降りるのは点検日の前の夜だけで、毎回ほぼ四分、何もせずに立っていた。
残る特別点検は五回。久我は声をかけないまま、設備の側から黙って手を貸しはじめる。——彼女が読み取った理由は、正しいとはかぎらない。
全5部・毎朝7時更新、金曜完結。
残る特別点検は五回。久我は声をかけないまま、設備の側から黙って手を貸しはじめる。——彼女が読み取った理由は、正しいとはかぎらない。
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