概要
後宮入りを迫られたので、暴君を孕ませました
皇帝は私の容姿を気に入り、私を後宮に入れようとした。
やんわり断ると、彼は私の家族を皆殺しにしたうえで、改めて私に尋ねた。
それでも後宮入りを拒むのか、と。
私はその場で笑いながら、彼の腕の中へ身を預けた。
誰も知らない。
私は千年を生きる石の妖で、生まれつき、どんな生き物にも子を宿らせる異能を持っている。
入宮してから、私は毎日、彼に「滋養の薬湯」を飲ませた。
彼は吐き気に苦しみ、魚や肉の匂いを嗅いだだけで顔色を変えるようになった。
かつて人を殺すことに眉ひとつ動かさなかった暴君の腹は、日に日に丸みを帯びていく。
やがて彼は、私が選んだ薄桃色の衣をまとい、床に膝をついて崩れ落ちた。
「月、頼む……私は産みたくない……」
私は彼の耳元で、そっと笑った。
「陛下。もう胎の音
やんわり断ると、彼は私の家族を皆殺しにしたうえで、改めて私に尋ねた。
それでも後宮入りを拒むのか、と。
私はその場で笑いながら、彼の腕の中へ身を預けた。
誰も知らない。
私は千年を生きる石の妖で、生まれつき、どんな生き物にも子を宿らせる異能を持っている。
入宮してから、私は毎日、彼に「滋養の薬湯」を飲ませた。
彼は吐き気に苦しみ、魚や肉の匂いを嗅いだだけで顔色を変えるようになった。
かつて人を殺すことに眉ひとつ動かさなかった暴君の腹は、日に日に丸みを帯びていく。
やがて彼は、私が選んだ薄桃色の衣をまとい、床に膝をついて崩れ落ちた。
「月、頼む……私は産みたくない……」
私は彼の耳元で、そっと笑った。
「陛下。もう胎の音
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!えっ! 皇帝が妊娠!?
※ふざけたレビュータイトルですが、内容は本格的な後宮ホラーです。
好色で、機嫌ひとつで村一つを消滅させてしまうほどの暴虐な皇帝。
その彼がいつものように後宮に抱えた女。その正体は石の妖だった。
そして夜伽の際、彼女は逆に皇帝に自らの胚を仕込む。
徐々に膨れる胎と共に、破滅していく人々、増していく狂気。
異形の価値感と思考が上に鎮座し、その下に人の情念が蠢き、所謂「男性的な男性」の尊厳を如何にして、時間をかけて破壊していくのか、という点に心血を注いだ作品と感じました。
眼を覆いたくなるような残酷さがありながら、恐ろしいほどに読み進めてしまえるのは、ひとえにベースとなった中国史への理解の高さ…続きを読む