概要
心が読める世界で、僕らは声を探していた。
『自主企画:俺の短編で小説を書いていただけたら嬉しいです』
https://kakuyomu.jp/user_events/2912051602334289899
自主企画参加作品ですm(__)m
◇ ◇ ◇
誰もが心を読み合う世界で、菊田春樹だけは人の心が読めない『欠陥品』として孤独に生きていた。
『欠陥品』と呼ばれてきた春樹は、代わりに人の感情を色として見ることができる能力があった。
怒りは赤、悲しみは青、嘘は黄色。けれど、色が見えることと心が分かることは違い、春樹は何度も人の気持ちを読み違えてきた。
そんな春樹の前に、ある日、転校生の武内絵美が現れる。
彼女は教室中に向かって、堂々と言い放った。
「うち、人の心が読めへんので」
初めて出会った、僕と同じ『欠けた人』
心
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!欠けた心に、声がそっと届く物語
ウチがまず惹かれたんは、この世界では「心が読めること」が当たり前になってるところやった。そんな中で、ひとりだけ人の心を読めへん少年がいる。けれど彼には、人の感情が色として見える。怒り、悲しみ、嘘、気まずさ……見えているはずやのに、ほんまの意味までは分からへん。そのもどかしさが、この物語の入り口に静かに置かれてるんよ。
そこへ現れるんが、声を使って話すことを大切にしている転校生。心で通じ合うことが当たり前の教室で、あえて言葉にして届けようとする彼女の姿が、少年の世界を少しずつ揺らしていく。
教室の静けさ、感情の色、そして空気を震わせて届く声。特殊な能力の物語でありながら、読み味はとても繊細…続きを読む