概要
王都セルヴィアの片隅には、王国公認古物商『ブラン堂』がある。
店主代理を務めるのは、史上最年少で資格を取得した19歳の古物商カーラ・ブラン。
優雅な笑顔と完璧な接客で知られる彼女だが、その本音はいつも一つ。
「平穏な午後を返してください」
ブラン堂に持ち込まれるのは、増殖するティーカップ、誰も読めない古文書、勝手に行き先を書き換える地図、勇者の遺品かもしれない剣――どう考えても普通ではない品物ばかり。
しかも祖父であり店主のガストン・ブランは、歩く百科事典と呼ばれるほど博識なくせに、だいたい昼寝をしている。
変な客。
変な品物。
面倒なお役所。
そして地下室には、代々受け継がれてきた秘密が眠っている。
これは古物商カーラ・ブラ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!異世界で古物商?地味そう?いいえ、この店、地下室からしておかしいです。
「異世界ファンタジー」と聞いて、何を想像するでしょうか。
勇者、魔王、冒険者、ダンジョン、派手な魔法バトル。
この作品にも勇者の剣は出てきます。
でも主人公は戦いません。鑑定します。
舞台は王都セルヴィアの古物商〈ブラン堂〉。
主人公カーラ・ブランのもとには、なぜか毎日のように妙な品物が持ち込まれます。
着ると一時間おきに秘密を暴露するドレス。
勝手に増殖するティーカップ。
毎朝描かれている場所が変わる地図。
本物の勇者の剣。
そして、どう考えても普通ではない地下室。
それらをカーラが「王国公認古物商」として淡々と鑑定し、値段をつけ、帳簿に記録していく。
この「異世界の不思議」を「仕事」と…続きを読む - ★★★ Excellent!!!上品な他の異世界ファンタジーとは一味も二味も違う作品!
まずはとにかく読んでみてください!
勇者、俺TUEEEE、冒険、チート、ハーレム、ギルド、ダンジョン、ステータス、スキル…といった異世界もののテンプレがいっさいありません。スローライフと思わせて
異世界ファンタジーあるあるな中世ヨーロッパ風の世界観ではなく、科学と魔法が同時に存在し、役所や法律などもある少し文明が進んだ18〜19世紀のような世界が舞台です。
そしてカーラさんの少し毒舌な「です・ます調」の一人称モノローグ。これで話を50話以上も継続していても飽きさせない作りは作者が徹底的に計算して書かれており、文章力や構成力の高さの証左とも言えます。
普通のファンタジー世界でのお仕事…続きを読む - ★★★ Excellent!!!本日のお持ち込み品は、厄介事。鑑定はできますが、平穏は保証できません。
異世界ファンタジーと聞くと、剣と魔法の冒険を想像するかもしれません。
しかし、この物語の舞台は古物商。主人公のカーラ・ブランが相手にするのは、魔王でもドラゴンでもなく、次々と持ち込まれる奇妙な骨董品と、どうにも一筋縄ではいかない人々です。
秘密を勝手に暴露するドレス、増殖するティーカップ、勇者の剣。そして何より厄介なのが、頼りになるのかならないのかわからないおじい様と、問題ばかり残していく父親。
そんな騒動を、カーラは持ち前の知識と冷静な判断、そして少々辛辣な心の声で切り抜けていきます。
この作品の魅力は、何といってもカーラの語り口でしょう。終始丁寧な言葉遣いなのに、内心では遠慮なく…続きを読む