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前後編を通して、駆け落ちする若い二人と飄々とした浪人、そして水を求める村の人々という二つの物語が交錯する構成が見事でした。特に後編、商屋が水路を通すために命を懸ける展開は胸に迫るものがあり、最後に水が村に流れ込む場面は救いを感じさせます。一方で沖野とおみつは捕らえられてしまい、浪人が世話を焼いても結局は「野良犬にはなれなんだか」と苦い結末を迎える対比が切なく、余韻の残る時代小説でした。
本作の主人公の浪人は、物語を動かすが結末には介入しない。助太刀はする。道も示す。だが救いは与えない。浪人の剣は鋭いが、最も冷たいのは彼の言葉である。選んだのは誰か、失ったのは何か。それぞれの立場が一貫していて、感傷に流されない。その結果、結末は残酷だが妙に納得してしまう。時代に生きるとは何かを突きつけてくる作品です。【レビューコンテスト応募】
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一銭も持たない凄腕の浪人、凄みのある料理屋の女将、そして世間知らずながらも必死な若侍と娘。それぞれのキャラクターの「目線」や「佇まい」だけで状況を語る筆致が非常に見事です。ただの勧善懲悪ではなく、現実の厳しさを突きつけながらも、粋な優しさが通い合う人間模様に一気に引き込まれます。
バトルシーンがとても良かったです。あと沖野さんとおみつさんのキャラも良くて。でも最後の方が気になる終わり方だったので、続きがあればいいのに。と想いました。
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