概要
丹下純子は、収容所で暮らす日系ハーフエルフの少女。
弟ティムを外の世界へ出すため、彼女は陸軍情報部からの危険な任務を引き受ける。
用意された偽名は、ジュン・タンゲ。
潜入先は、エルヴァリア陸軍の中でも、差別を受ける移民二世兵士たちで編成された戦闘部隊。
任務は、味方であるはずの無愛想なエース、秋月敏郎の秘密を探ること。
けれど、戦場で純を待っていたのは、彼女に初めて自由を感じさせる鋼鉄の相棒だった。
十四トンの四脚機動兵器、M4A9ハウンド。
走り、撃ち、衝角で敵を裂く、鋼鉄の猟犬。
純は、戦死した少年兵が遺した三号機〈BLOWIN’〉に乗ることになる。
そこには、白い〈風〉と桜吹雪のパーソナルマーク、秋月が抱える傷、そして記録から消された作戦の
おすすめレビュー
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- ★★ Very Good!!弟の未来のため、少女は自分を捨てて参謀になる
まだ20話後半まで読んだ段階での感想です。自分の弟の未来を守るため、少女でありながら性別さえ捨て、参謀として派遣先の曹長を調査する物語です。
ただでさえ男性より体力面で不利な少女でありながら、一般人では到底耐えられない負荷の戦闘兵器に搭乗し、参謀の業務と並行して戦地へも送り込まれていきます。さらに性別偽装が発覚すれば全てが終わり。加えて主人公の姿は曹長の亡き戦友にも酷似しており、主人公を取り巻く状況はかなり厳しいものとなっています。
無双やざまぁ、令嬢ものなどの定番作品とは少し違う方向性の作品を探している方には刺さるかもしれません。 - ★★★ Excellent!!!考え抜かれた世界観と巧みな人物描写
遅ればせながら読み始めました。
一話目で引き込まれました。
あ、この話、絶対世界観とか設定凄いやつだ。
それを言葉の端々から感じられる。
かと言って説明的では全くないのが凄いところ。
キャラクターの会話から、自然と体に入ってきました。
そこから読み進めていくと、細かな人物描写に驚かされました。
何を書くべきなのかの取捨選択が巧みで、クリティカル。
主人公が旅立つシーンは胸が締め付けられました。
作品のキャッチコピーの組み合わせがメイン料理ばっかりなんですよね。
読み進めるたびに好きになれる要素しか見つからない。
素敵な作品に出会えました。大切に読み進めていきます。 - ★★★ Excellent!!!覚悟の先にあるロマンは美しい
弟を救うために男になることを選んだ少女の物語は、序盤の収容所から殺伐とした緊張感と共に描かれていきます。
弟と別れる場面は胸を打つものがあり、純子から純へと名を変えるところは切実でした。
なによりこの男装は、物語を彩るためのただの装置的変装ではなく、そこには確かな覚悟があるところが心に響きます。
そして物語を彩ることになるのが、四脚メカの鋼鉄の猟犬。
この姿は妙にリアリティがあり、現代への警告とも読み取ることができゾクゾクするものを感じました。
純は男の姿で新たな環境で苦闘するのですが、元の覚悟を知っているのでつい応援したくなる。
それだけ世界観の造形と緻密な描写が優れているから…続きを読む