概要
死に損ないの老騎士は、王国を継ぐ夜に人生の値打ちを知る。
王都陥落の夜。老騎士ロドリク・ヴェルンは致命傷を負い、幼い王子を伴った王妹たちとともに辺境の修道院へ逃れ着く。夜明けまでに継承の儀を成立させなければ、王国はそこで完全に途切れる。
だがロドリク自身は、自分の生涯を敗け続けの一生だと思っていた。武勲は乏しく、家は細り、守りたかった者の多くを守りきれなかった。華々しく死んだ英雄たちの陰で、撤退戦、後始末、講和の護衛ばかりを引き受けてきた、名にもなりにくい騎士。それが自分だと信じている。
しかし最期の一夜、修道院へ集まってくるのは、かつて彼が救い、見逃し、礼を尽くした者たちだった。焼き討ちから逃がした孤児。敗走の中で生かした兵。敵将の息子へ向けた礼に報いる敵国の将。そして、彼のやり方を受け継いだ孫娘。
本人には敗北や遠回りにしか見えなかった選
だがロドリク自身は、自分の生涯を敗け続けの一生だと思っていた。武勲は乏しく、家は細り、守りたかった者の多くを守りきれなかった。華々しく死んだ英雄たちの陰で、撤退戦、後始末、講和の護衛ばかりを引き受けてきた、名にもなりにくい騎士。それが自分だと信じている。
しかし最期の一夜、修道院へ集まってくるのは、かつて彼が救い、見逃し、礼を尽くした者たちだった。焼き討ちから逃がした孤児。敗走の中で生かした兵。敵将の息子へ向けた礼に報いる敵国の将。そして、彼のやり方を受け継いだ孫娘。
本人には敗北や遠回りにしか見えなかった選
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