昭和の庶民の生活史を短歌に詠んだ温かみのある連作。当時の暮らしを「無かった」という言葉の反復で描くことで、過ぎ去った時代への懐かしさが自然に積み重なっていく構成になっています。素朴な「無かった」の響きにはどこか清潔感があり、失われた時代への郷愁をリズムよく刻んでいます。しかし、懐かしさをオーバーに美化するのではなく、「そういうものだった」と淡々と語る誠実さが魅力です。
昭和レトロが薫る、あるある短歌5首です。5首とも、「無かった」というフレーズを使って、現代社会への感謝を表現しているのが巧いです。これはエモい!
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