第2話 夜の放送室

夜の学校。放送室から流れると噂される、不可解な声。

俺と友達は好奇心に駆られ、忍び込むことにした。廊下は暗く、足音だけが響く。放送室の扉を開けると、そこには誰もいない。しかし、突然テープが回りだした。


耳を澄ますと、確かに声が聞こえる。


「石焼き芋……」


えっ?芋?友達も震えている。

「おいもー」「美味しいよー♪」


俺は食べたくて仕方がない。友達も、そんな石焼き芋が呼んでいる。


「いしやーきいもー おいもー」


放送室からこだまする、芋を売る声。これはまさか、神のお告げで石焼き芋を買えというのか?


「今日はなんと半額だよー」「あと2つで売り切れだよーん」


友達は冷や汗だ。石焼き芋半額だなんて大胆すぎる!

だが、俺はここに来る前にカレーを食べてしまった。お腹いっぱいだ。しまった、少し残しておけばよかった……。

友達は今日ハンバーグを食べたばかり。まさか、石焼き芋を食べられるなんて思ってもいなかった。


するとテープの声はさらに大きくなる。


「いしやーきいもー おいもー」


俺と友達は震えながら、心の中で誓った。

「明日、必ずお腹を空かせてきますから、勘弁してください……」


声は止んだ。放送室は再び静寂に包まれる。

夜の学校。夜の放送室。不可解で、でもどこかシュールな恐怖が、確かにそこにあった。

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ホラー短編 チャッキー @shotannnn

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