非日常の過ごし方 第二話

レッドパンダ

第2話

私は、あのあと窓から家に入り、また明日いや、また後でねと言ってお別れをした。その日の学校、私は、朝から唯香会長に会いに生徒会室に行った。

コンコンコン、私は扉をノックして、開ける

霧亜「失礼します。唯香会長いますかー」

唯香「何しに来た?お主」

霧亜「遊びに来ました。それと今日の朝はありがとうございました。」

唯香「遊びに来るな、我は忙しいのだ」

私は、生徒会室の内部を覗いた

霧亜「わぁ、たくさんの書類がありますね」

唯香「そうだ、我はあれをすべて片付けなければならぬのだ。わかったらとっとと自分の教室にもどれ」

霧亜「じゃあ、私も手伝いますよ」

唯香「何?」

霧亜「だから私も手伝いますってお片付け」

唯香「なぜお主がやるのだ、あとこれはそろそろ学園祭だからな、その資料がほとんどだ」

霧亜「いや、そろそろって言っても、学園祭は9月、今は6月末期ですよ。早すぎないですか?」

唯香「これぐらいにやらんと、まぁ間に合わないのでな、手伝ってくれるというのなら少しは手伝ってくれ、」

霧亜「はい、わかりました、ところで生徒会って唯香会長一人だけなんですか?」

唯香「いや、そんなことはない。副会長や書記やらいるぞ。しかし、朝はみんな来ないのだ。」

霧亜「へぇ~なるほど、じゃあ、手伝いますね」

それから私は、唯香会長にやり方を教えてもらい、そしたら直ぐにできるようになった。なんと、朝のうちに半分も片付けができた。

霧亜「じゃあ、昼休みも来ますね」

唯香「いいのか?お前もやることだってあるだろう。」

霧亜「いえ、特にやることもないし、昨日の恩返しだと思ってくれたら」

唯香「よし、わかった、人が多ければ早く終わるしな」

私は、教室に戻って授業を受け、昼休みまでずっと教室で過ごしていた。私は、退屈だった。学校の授業もわかるし、友だちと話すこともないし、暇だ。




昼休みになった。私はすぐ弁当を持っていって、生徒会室に行った。しかし、開いていなかった。私は、唯香会長のクラスがわからないから、どこに行こうか迷った。全部のクラスに行くのは流石に面倒なので、1人で食べることにした。クラスに戻ったら他の人に席を勝手に取られていた。声をかけて絡まれるのはごめんだから、屋上で食うことにした。屋上のドアを開けると、一人の女の人が景色を見ていた。私は、その女の人を見て、きれいだと思った。少しフリーズしたが、よく見たら唯香会長だった。

霧亜「唯香会長どうしたんですか?」

唯香会長はびっくりしてこっちを見た。

唯香「なぜお主がいる?」

霧亜「ここで弁当を食べようと思って、会長こそどうしてです?」

唯香「奇遇だな、我もだ」

霧亜「じゃあ、一緒に食べましょうか」

唯香「いいぞ」

私たちは、雑談をして、昼食を食べて、景色を見て、普通のことをしているのになぜだろう。楽しい。会長といるからかな。わからない。いつまでもこんな時間が続けばいいな。

バンッ

急に屋上のドアが開く音がした。

男の人「唯香会長、ようやく見つけましたよ。こんなところにいたんですね。」

制服の上に白い上着を着た男だった。

唯香「お前、まさか!?」

男の人「そうですよ、あなたを殺すように天界から派遣されてきました。」

唯香「やはり、そうか。まさか、この学校に紛れ込んでるとはな」

霧亜「あの人、知り合いですか?会長」

唯香「知り合いというか敵だ。私のことを悪魔というのは知っているだろう。あいつは逆の天使だ」

男の人「まさか、お前悪魔を知っていたのか、そうか、まずは人間お前の記憶を消してやる」

男は消えてすぐ、私の目の前に現れた。やられると思った。しかし、その刹那、会長が男を蹴った。男はすぐに立ち上がろうとした。しかし、その男は、動かなかった。否、動けなかったのだ。唯香会長が何らかの魔法を撃ったのだろう。おそらく重力魔法かなと勘で思った。

男の人「クソが、悪魔をもっと殺せば、もっと強くなれるんだ」

唯香「ほう、この中で動けるのか、すごいな、最初は天使が来て驚いたが、案外弱いやつで良かったわ」

男の人「チッ、ここまでか」

その男は、塵となって消えていった

霧亜「殺したんですか?」

唯香「あぁ、また来られても面倒だからな。」

霧亜「そうですか、もう予鈴の時間なので一旦戻ります。今日の深夜に私の部屋でまた」

私たちは、そうして屋上での事件を終えた。




私の家にて

唯香「やぁ、おはよう」

霧亜「今からお休みですけどね、普通は」

1分ほどの沈黙があった。

霧亜「ねぇ、あなた達悪魔や天使について教えてくれない?」

唯香「なぜだ」

霧亜「私は、あまりにもあなたを知らなさすぎる。あなたは、つまらない日常から脱出させてくれた。今度はわたしの番、あなたを助ける」

唯香「フッ、ハハハッ、お前に何ができる?人間ごときが悪魔を助けるだと?冗談は休み休み言え」

霧亜「冗談なんかじゃないさ、私は、あなたを助けたい、確かに、今は私は何も持っていないと思う。でも、それでもやりたい」

唯香「そうか、わかった、話を聞かせてやろう」

私たちは、学校の屋上まで飛んでいった。

そこで、聞かされた話を要約すると、悪魔と天使は敵対同士で、どちらとも同じくランクがある。偉い順で、神、特級、一級、二級、三級、四級、五級、六級、七級、八級、九級、十級、微霊である。微霊はそもそも人の形ではないしちょっとした力しか出せない。唯香会長は特級だ。しかし、特級と神ではすごい壁がある。だから、ほとんど特級までいってもそこまでである。このあいだの男は、おそらく六級から八級であるだろうとのことだ。特級の彼女には勝てないのはあたりまえだ。そして、このランクを上げるには簡単に言うと強くなることだ。私は、悪魔と天使が仲良くなれないのかと提案をした。だが、それは神と神の喧嘩だから、絶対に無理だという。神の言うことは絶対である。それと、悪魔の方での名前はあるのかと聞いた結果、ユウカという名前だったらしい。だから似ている名前のユイカなんだ。私は、非日常を楽しみたい。そう思っていただけなのに、まさか、こんな戦いに巻き込まれるとは思わなかった。

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非日常の過ごし方 第二話 レッドパンダ @Rem0220

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