転生リーガル女子高生！星月の裁きで調和を導く

村の未来

んでね！青と銀のローブ（サファイラ・ヴェスティ）をひらりん☆って軽やかに広げてみんなの視線をがっちりキャッチした私、ここからがほんっっと本番ってやつなのよ！

だって見てみ？村人たちの顔がさ、眉間にシワ寄ってギラッギラで、もうちょっとでも誰かが「掘る！」とか「やめろ！」とか口走った瞬間に、マジで取っ組み合い始めそうな空気なの。

その場の空気？まじヤバ。ガチで重苦しくって、息吸ったらケンカの匂いしかしないってぐらいピリッピリ。

フツーなら、そこでもう逃げ帰る案件じゃん？

でも私は違うの！だって今の私は「キラキラ☆裁きガール」だもんねっ☆

逃げるとかありえなくてー、むしろ華麗に登場しちゃうの！女神（レギナ）様に期待されてんの、私なんだし？ここでビビったら全リーガル女子の名折れってヤツっしょ！

だから私、ぐっと深呼吸して、手をぶんっ！って広げて言ったの。

「みんな、ちょっと落ち着いて聞いて！川が濁って子どもが倒れてるの、みんな見てるでしょ？もう、サピルス病の原因が、鉱山の廃棄物だってこと、ぜーったい、気づいてるよね？」

シーン、って空気。

そりゃ誰も、否定できないよね？だって現実に病気が出ちゃってるから。

「でも掘らなきゃ暮らしてけないって気持ちも、めちゃくちゃわかるの。あーしだって、ごはん抜きで頑張れなんて言われたら絶対ムリ！

　だけどね、このまま掘り続けたら……数年後には働ける人が誰もいなくなっちゃうよ？畑も荒れて、家も壊れて、村ごと消える。そんな未来、見たくないでしょ？」

村人たちの目がギュッて強ばる。

お母さんが子どもの背中をさすりながら泣きそうになってるのが見えて、私の胸もきゅーってなった。

だからこそ、さらに声を張る。

「だったら！一度でいいから、鉱山を止めてみよ？

　一か月でも、それが長いってんなら一週間でもいい。試してみたらわかるはずだよ。

　川の水が少しずつ澄んでいくのを。子どもたちが元気になってくのを。

　これからの未来を決めるのは、みんな自身の選択なんだよ！」

バチバチ火花みたいだった空気が、少しずつ溶けてくのを感じた。

「一度止めてみるか」って小声がどっかから漏れて、次に「いや、試すだけなら」って別の人が続ける。

そうやって少しずつ、不安と希望が入り交じった声が広がっていくの。

でもね、その中でやっぱ飛んできちゃったのがシビアな声。

「でも、鉱山止めたら、食ってけねぇだろ？」って。

はい出ました〜！そういうツッコミ、絶対来ると思ってた！

だって未来がどうなるかはイメージできても、明日のごはんがなきゃ生きてけないのはガチ正論。

「きれいごとだけじゃ腹は膨れねぇんだ！」ってヤツ。

で、私だって痛いほどわかるの。人間おなか空いたらマジで無理だから。

授業中にお腹ぐぅ〜って鳴いただけで集中ゼロになるし、ご飯抜きなんて拷問でしょ！？

もし「ごはんナシでがんばれ」って言ってくるヤツがいたら、そんなヤツは、はい「追放」けってーい！って即なるわマジ。

だからこそ、「未来はヤバいから採掘ストップ！」だけじゃダメ。

問題はそこから先、つまり、食いぶちどうする？なんだよね。

私は、わざとくるっとターンして、青と銀のローブ（サファイラ・ヴェスティ）を華麗に翻して、村人たちを見回した。

「じゃあさ、ちょっと考えてみよ？

　鉱山の廃棄物が病気の原因なのはもうわかってるんだからさー。

　それをなんとか処理する方法、誰か知らない？」

一瞬ざわ、ってなった。

「処理？」

「いや、そんな方法、知らないよ。」

って戸惑いの声もあれば、腕組んで黙り込むおじさんもいる。

私はぐいっと前に出て、さらに畳みかける。

「そうだよ！みんな鉱石を掘るのは得意でも、そのあとのこと、考えたことなかったんじゃない？

　でもさ、この村には鉱夫だけじゃなくて、鍛冶屋もいて、畑や薬草にくわしい人がいるでしょ？

　だったら知恵を出し合えば、廃棄物を減らしたり無害化したりする方法だって、もしかしたら見つかるんじゃない？」

みんな顔を見合わせて、なんか空気がちょっと変わる。

さっきまで「やめろ！」「続けろ！」で真っ二つだったのに、今は「どうすれば？」って方向にまとまり始めてる。

私はにっこり笑って肩をすくめた。

「ね、あーしが正解を持ってるわけじゃないの。

　答えは、ここに住んでるみんなで作るんだよ。

　だって、ここで未来を生きてくのは、あーしじゃなくて、みんなだから！」

ピリピリしてた空気が、ほんの少し柔らかくなる。

問いかけを投げただけで、村の人たちの視線が一つの同じ方向へ、向かい始めたんだー。マジ奇跡！