第11話

都梨 蓮先生の第十話↓

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「あれ?じゃあ虹映さんはそのことを知らないってこと?なんで?」


春渡がそんな質問をしてきた。

お前が来て話がややこしくなったんだよ!せっかく勇気出して告白しようとしたのに!

こいつはすぐに俺と宵華の間に入ってくる。友達ではあるけどこういうところが本当に嫌いだ。


「さあな、知らないかどうかはわからない。もしかしたら察してるかも。でも虹映姉ちゃんには伝えてないとは言われたけど…親が姉ちゃんにも俺に言ったことと同じことを言ってる可能性もある」

「でもそれってなんのため?」

「多分…仮に姉ちゃんにも同じ事を言ってた場合だけど、『自分だけが知っている秘密』という体にして菜奈にバレるのを防ごうとしたのかもしれない」


そうだった場合、もう意味をなしてないけど。


「本当に虹映姉ちゃんが伝えられてないなら、それは丁度小学校に入学したタイミングだったから環境の変化があって、そこで伝えたら姉ちゃんの負担になると考えたからじゃないかな。もしそうだったとしたら急に赤ちゃんが家に来てびっくりしただろうな」


でもそれだったら気づかないわけないよな…まああの姉ちゃんだし忘れてる可能性もあるけど。


「ふーん、複雑なんだね」

「お前から聞いてきて反応それかよ」


やばい、有り余る苛立ちが少し声に乗ってしまった。気づかれてないといいけど……春渡はこういうところすぐ気がつくからな……。


「でも結局虹映ちゃんは知ってるのかな?」

「うんうん、そこが一番気になる!」


あれ、気づかれてない?良かった。


「……姉ちゃんが知ってようが知ってなかろうが、俺達は家族で、菜奈は俺と姉ちゃんの妹だ。そこは変わらねえよ」

「虹斗かっこいい〜!」


チッ、囃しやがって。

でもやっぱり口に出すと恥ずかしいな。


「あ、もう家についちゃった…っていうか春渡は大丈夫なの?こっちまで来て」


確かに、話していてそのことに全く気づかなかった。


「ううん、全然大丈夫。虹斗と二人で話したいこともあるし!」


話したいこと?何だ?良いかのことであることは間違いないけど…もしかして宵華が助けられたっていうイケメンのことか?なにか知っているのか?


「それならいいか。また明日」

「「また明日」」


俺達は宵華に別れの挨拶をして俺の家の方に歩いていった。


「で、話って」


なんだよ。と言いかけたとき、春渡が背伸びをして俺の耳元で囁いた。


『話してるときちょっとイライラしてたよね。僕のこと嫌い?』


体がビクッっとし、ゾクゾクとした感覚が全身を襲う。


「あれれ?びっくりしちゃった?もしかして」『ここ苦手なの?』

「そういうところだよっ!」


大きい声を出してしまって周囲の目線が一瞬俺に集中する。


「……別に春渡が嫌いってわけじゃないけど、そういうことしてくるのは嫌いなんだよ。俺が宵華のこと好きって知ってて間に入ってきてるだろ」

「それはそうに決まってるじゃん。僕も好きなんだもん」


俺にしては思っていたことを言えたつもりだが、簡単に返されてしまった。


「……じゃあな。早く帰れよ」


返す言葉も見つからなかった俺は春渡にそれだけ言い、全速力で家に走った。

遠くから「じゃあねー!」という声が聞こえる。


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日にちを間違えた私が言えたことではないと重々承知しておりますが、質問なんですけど、皆の年齢がおかしい気がします。

虹斗は17歳とのことでしたが、高一なのであれば16歳なのではないでしょうか。

そしてそれに伴って宵華(いつの始業式かによって変わりますが、冬休み明けであれば問題はないですがそうでなければ)15歳、春渡(一応4月1日生まれの人は早生まれに該当するので)15歳になると思います。


遅刻、申し訳ありませんでした。

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Our Bond Novel Relay~私たちの絆が物語を紡ぐ~(しのサイド) おおにし しの @Mira-Misu

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