第8話 新たなるモフ☆モフ☆クエスト?
エピローグ
「タマラさーん、追加ぶんできたわよ〜」
総務部Bの執務室に、ミレイが大きな籠を抱えてやってきた。
「おー! ガルトムンドがわんさと……あ、赤い目のほうひとつもらっていいかな、女の子に頼まれちゃって」
ウムトが籠に手を伸ばし、ミレイにピシリと叩かれる。
「お金払ってください、ウムトさんは」
「そういえばこの間も女性にあげるとか何とか言って、タマラ殿にねだっていたな、いくつか」
レイランが呆れ顔でウムトを見た。
「いや、あれは営業活動の一環なんだってば。なぁ、タマラ殿」
何やら言い訳しているウムトにうなずきながら、わたしはミレイから籠を受け取った。籠の中は、アマガミとクロアメのモフモフしたマスコットがぎっしりとひしめいている。
「いつもありがとうございます、ミレイさん」
「ほんと、人気なのわかるわ〜! この子たち、ブサかわいいもん。わたしもつけてる、ほら」とミレイがウエストのベルトの脇をこちらに見せてよこした。赤い瞳のアマガミと黒い瞳のクロアメが仲よくモフモフ揺れている。
「ミレイさんのおかげです。こんなに愛らしく作ってくださって」
わたしのポシェットについているのを見たときから、ミレイは同じものを作りたくてうずうずしていたようだ。せっかくなら街でも売ったりできるといいな――なんてつぶやいたら、大乗り気になったミレイなのだった。
「どこかへ出かけるたび、バッグにこれ下げてる人を見かけるようになったしね。あーあ。こんな可愛い奇獣、ほんとにいたらいいわね〜」
「はは、はははは」
ウムトとわたしは目を逸らして笑った。
あのデュエルの一件は、秘密裡に処理された――おもに師匠と、王室の護衛組織であるという『ロア』によって。
あの黒い薬によって眠らされた観客たちは、師匠が彼らの記憶を少しばかり改ざんしたあとで目覚めさせた。デュエルでは、なんかモフモフした獣と火竜が闘って、火竜が勝ったところでその日は何事もなく幕を下ろした――と。
現場にいた騎士たちの多くに対しても同様に、何かモフモフした獣がもう一体出てきたような、出てこなかったような……というふうに記憶を曖昧にさせたようだ。会場には眠り薬をはじめ数々の術が交錯していたこともあり、半ば朦朧としていた騎士もわりといたので、案外簡単だったらしい。
そしてついでに師匠がちょっとばかりミレイの記憶にも手を加えた。総務部Bに出入りしていたのは、ウムトとレイラン、モサモサくんを除けばミレイだけだったので、ここでアマガミを見た記憶を念のために封印したのだ。わたしがつけているマスコットは、単に珍しい奇獣を模したもの――という部分だけ微妙に残して。
これで2体のガルトムンドについては一応秘密が守られることになった――王命によって「貴獣省」が正式に立ち上げられるまで。それまでは、他国にとって脅威になりかねないガルトムンドを、幼獣とはいえ2体も保持していることは機密中の機密にしないといけないらしかった。
「へー」と言うよりほかないが……・。
わたしはポシェットに下げているアマガミとユキマルくんの隣で揺れている、もうひとつのマスコット、クロアメにそっと触れた。クロアメの本体も、わたしがここに忍ばせておくことになってしまったのだ。
理由は単純で、クロアメはわたしの錬を送り込んだことで新たに生まれ変わったため、わたしの錬がないと命が維持できないらしい――今のところは。
遊び仲間ができたアマガミは大喜びだ。ロシュフォル殿の屋敷の庭にアマガミとクロアメを放つと、そこらじゅう嬉々として一緒に駆け回っている。こちらが「ごはんだよー」と声をかけるまで、戻ってこないということもしばしばだ。ときには大きな木の根の陰でふたりして眠ってしまっていたり。存分にお庭遊びを満喫している。ロシュ殿が庭をさらに拡張してくれたのも、本当にありがたいことだった。
「あ、そうそう、今日はこっちも持ってきたんだ。まだ試作品なんだけど、どうかしら」とミレイがポケットから別のマスコットを出す。
「わ、ユキマルくん!」
背中に涼しげな青いラインの入った、翼のある白猫。さすがミレイ、オリジナルの雰囲気そのままに、ものすごくカッコよく作ってくれている。アマガミたちが街でとても好評だったので、ユキマルくんも作ってみようという話になったのだ。なんたって前の世では500万セールスを誇った人気マスコットだ。いやぁミレイさん、いい仕事をしてくださった……その凛々しい姿が誇らしくて、つい胸を張る。
「おお。これはいいな」
なぜがレイランが横から手を伸ばし、ミレイからユキマルくんをさっと取りあげた。
「あ、ちょっとレイランさま!」ミレイが睨むが、レイラン、全然気にしていない。
「ふうむ……美麗だ。うん、タマラ殿、これはいただく」
「いただくって、何ですかいったい勝手にこの人は! もうこれだから総務部Bは」
ミレイがプツッと噴火している。
「ごめんね、ミレイさん。でもほんと素敵。ユキマルくんもぜひこの形で進めてもらえたら……」
ミレイはにっこりうなずきつつ、横目でレイランを睨んでいる。
ウムトならともかく、まったくレイランらしくない振る舞いだけれど、なんとなく気持ちはわかる。ユキマルくんを持っていると、ティエリ殿と繋がっているような気がするのだろう。その証拠に、わたしが下げているポシェットのユキマルくんを、よく物欲しげに見ているし。さすがにこれをくれ、とまでは言われたことはないけれど、きっと言いたいに決まっている。隙を見せたらいつか奪われてしまうかもしれない。気をつけよう気をつけよう……。
「今日はだいぶ賑やかだな」
涼やかな声がして顔を上げると、戸口にロシュ殿が立っていた。
「ロ、ロシュフォルさま!」
今までレイランに向けていた不機嫌顔から一転、ミレイがピンと背筋を伸ばし、はにかんだ笑みを浮かべる。
「ああ、ミレイ殿。このたびはまたいろいろと手を煩わせておりすまない。ご尽力に感謝する」
「い、いえいえ! これくらい喜んで! あ、そうでした、ロシュフォルさま。こちら、どうぞお納めください」
ミレイが胸元から銀の包みを取り出し、ロシュ殿に恭しく差し出す。ロシュ殿がそれを受け取り、包みを開いた。
首に銀のリボンをつけたユキマルくんだった。試作品に劣らず――いやそれ以上に麗しい。きっとミレイの手持ちの中でいちばん上等な素材を使ったに違いない。全身からまことに上品な光沢を放っている気がする。
「ああ……。これは綺麗だ。ありがとう。ミレイ殿」
ロシュフォル殿から笑みがこぼれた。屈託のない純粋な微笑み。
いやいやロシュさま、その笑顔は反則かも……。ミレイがくらっとよろめいている。しかも、ロシュさまもユキマルくんが欲しかったとは……。ちらっと横目で見ると、レイラン、さりげなく自分のユキマルくんをポケットにしまい込んでいる。上司より先に手に入れたと知れたら、少々気まずいのだろう。
あのあと、師匠にも言われてユキマルくんのマスコットにもう一度、念を送ってみたりもしたのだけれど、わたしの額はカッとも熱くならなかったし、ましてやティエリ殿が出現することもなかった。結局、なんらかの危機に陥ったときでないと、ユキマルくんの不思議な力は発動しないのでは、という結論に至ったのだった。
それでもロシュフォル殿もレイランも、今ひとたび、たった少しの時間でもティエリ殿とまみえることができて、何かが変わったみたいだ。うまく言えないのだけれど、ふたりの雰囲気が少しだけこれまでと違うように思えたりして――。
「ああ、タマラ殿、手が空いているようであれば、これからちょっと同行してもらいたい」
大切にユキマルくんを胸ポケットにしまったロシュフォル殿が顔を上げて言った。
「あ、また師匠のところですか? 一緒に行きます! 俺も手が空いてます!」とウムトが出張ってくるが、レイランにぐいと掴まれる。
「お前は俺と一緒に練武場だ。この間のデュエルを見たが、なんだ、あのぬるい剣さばきは。鍛錬不足だぞまったく」
「え〜、あれは演舞なんだってば、演舞。観客に華麗に見せる動きであって――」
「御託を並べるんじゃない。遊びは終わりだ。次の新月にお前は騎士団へ復帰だからな」
「ええッ⁉︎」
ウムトの顔に愕然とした表情が浮かぶ。
「なんだ? うれしくなさそうだな」
「えっと、なんたってほら俺、総務部Bのエースっていうか? マスコットの売り上げ、実はかなり貢献してるんだよね〜、今ちょうどかわいいお姉さんたちにいっぱいツナギつけられそうで――」
ロシュフォル殿はくるりと背を向けた。「ではタマラ殿、行こう」
「え、あ、ちょっと待ってくださいよ〜ロシュフォルさま〜!」
ウムトの情けなさそうな声を聞き流しながら、わたしはロシュフォル殿とともに総務部Bの執務室を後にしたのだった。
☆
「そうか、貴殿がタマラ殿か……。お初にお目にかかる。総務部B長官のベアトリス・バルドだ」
ロシュフォル殿に連れてこられたのは、塔のおそらく最上階に近い一室だった。調度品がほとんどない簡素な部屋――ベッドのそばの安楽椅子に座っているのは、「王の剣」として名を馳せたベアトリス・バルド将軍だ。青白い肌に痩せた体、あれほど見事だった長い赤髪はばっさりと切られ、見るところ何かの病に罹っているようだけれど、静かに座っているだけでもこちらを圧してくる力を感じる。
そうだ、なぜか記憶に残っている。この人はかつて焔のように熱く輝き、それはそれは勇ましかった。長く豊かな赤髪を炎のように躍らせながら敵に斬り込んでいくさまはまばゆいほどに美しくて。ティエリとともに、多くの人たちを熱狂させた……
「タマラ殿?」
怪訝そうなロシュフォル殿の声に、わたしは慌てて深々と頭を下げる。「タマラ……でございます」
「このたびの痛快な活躍、ぜひこの目で見たかったものだ」今は総務部Bの長官であるベアトリス殿が穏やかに口を開く。
「なら早くその病を治すことだな」
わたしの傍に立っている師匠が言った。ベアトリス殿がふふふと笑う。「相変わらず厳しいな。師匠は」
師匠、一体どれだけ弟子がいるのでしょうか――。横目で無邪気な少年の顔を覗き見る。ぶっきらぼうな声に反して、その顔には心からの気遣いが浮かんでいた。
「……ティエリは……。あいつは変わりなかったか?」
ベアトリス殿から眼差しを向けられ、ロシュ殿が肯首する。「……兄は変わらず豪快で、変わらぬ顔であたたかく笑っていましたよ」
「そうか」
開け放した窓から、爽やかな風が流れ込んでくる。ベアトリス殿がもう一度つぶやいた。
「そうか……」
「なぁ、ベアトリス。お前さんの身にかかった王の呪い、軽減することくらいならできそうだぞ。戦場に戻れるかどうかはあやしいが――」
「総務部Bの長官代理を解任させられるくらいには、ですか?」
「長官――」
ロシュ殿が口を挟もうとするが、ベアトリス殿が手を上げて制する。「確か呪いを解くさいには、王の血が必要だったかと」
「王でなくとも王族の血であれば、それなりに効果はある。まぁ、王位に近ければなおいいとされているがな」
「はて。血を分けてくれそうなもの好きが、あの王族たちの中にいたものか」ベアトリス殿が薄く笑う。
「お? 忘れておるのかな? わりと近くにおるかもしれんぞ。たとえば王位継承権第14位なのに総務部Bに居座っている、あれとか」
「ああ、そうだった。あれは……確かそんな身分だったかもしれませんね」
ベアトリス殿が露骨に面倒くさそうな顔をした。この顔つき。そういえばロシュフォル殿もたまにする――
「もう。あれとは何です? あれとは〜」
窓から声がした。見慣れたモサモサの金髪が顔をのぞかせたかと思うと、そのままよいしょと這い込んでくる。
「失礼しちゃうなぁもう」
え? モサモサくんが?
わたしは左右に立っている師匠とロシュフォル殿を交互に見た。それからベアトリス殿のことも。でも、誰も目を合わせてくれない。
この人が――もしかして王位継承権第14位の「あれ」なんですか?
「あ、タマラさーん。いろいろ大丈夫だった〜?」
モサモサくんはわたしを見るなりニコニコ両手を振ってきた。
「すっかりタマラ殿に懐きおって……」と師匠が呆れている。
「え、だってこの人すごいじゃない? いいなぁ〜欲しいよなぁ〜」
「タマラ殿は当家のばあやですので」
ロシュフォル殿がすかさず口を挟む。それを見てベアトリス殿がくくくと笑った。「カサンドル殿下。お顔を拝見するのは久しぶりですね。お元気そうで何より。だいぶ髪が――伸びたようですが」
「あ〜。総務部Bにはうるさい礼部の連中みたいなのがいないからね〜。いやぁ毎日最高だよ。ね?」とロシュフォル殿に同意を求めるが、ロシュ殿、ぷいとあらぬほうを見ている。
「で、わたくしの呪いを少しだけ解いてくださる、と?」ベアトリス殿がたずねた。
「うん、少しなら解けると思うんだよねー。だから協力してもいいかな〜。そうじゃないとタマラ殿をもらえないでしょ」
「差し上げませんって。タマラ殿は」とロシュフォル殿。
「あーいやいや、そういうことじゃなくて〜。ま、そうなればいちばんうれしいんだけど難しいのは一応わかっているし」
モサモサくん改め、カサンドル殿下はちょっと真顔になった。
「いずれ貴獣省が復活してタマラ殿が配属されたとき、一緒に来る人が身軽じゃないと面倒でしょ」
えっと、つまり……?
思わずロシュフォル殿と顔を見合わせる。
「そうだな、タマラ殿をひとり貴獣省にやるわけにはいかんな」と師匠。
「え、わたしが、貴獣省ですか?」
「何を今さら寝ぼけたことを。ガルトムンドを2体調伏しているのだ。王室が放っておくわけがない」
「そういうことでしたら、当家のばあやをひとりで行かせるわけにはいきませんね」ロシュフォル殿がうなずいた。
「なら、長官代理殿はお役御免になってもらわないとだな」
と、ベアトリスが微笑んだ。
ベアトリス長官の呪いを少しだけ解く儀式は数日後に行われることに決まった。
少し話があるというロシュフォル殿を残し、師匠とモサモサくん改めカサンドル殿下(いやぁ、なんかしっくりこないよ、この名前……)、そしてわたしはベアトリス長官の居室を出た。
「タマラさん、いろいろごめんねー」
とカサンドル殿下がモサモサの髪をかきながら言った。
「え?」
「あのガルトムンドのこと。仕掛けた連中は異界に飛ばしておいたからさ」
「あ、ゴンドラに乗っていた謎のお方……」
あの光で消滅したと思っていたが、飛ばされたのか。
「まぁ、あの人たちもまさかあの晩、王がお忍びで観に来ていたとは思ってもいなかったろうからね。現世に留まっていたら間違いなく重罪になっちゃう」
そうか、カサンドル殿下は犯人が誰か、検討がついていたんだっけ。
――っていうか今、王が来てたって言いました?
もしかしてあの光の繭――?
「そんなわけだから、しばらく異界でひっそりしてるのがいちばんかなって……。その辺のことは、今はあんまり深掘りしないてほしいな。いつかタマラさんには話しちゃうかもだけど」
隣で聞いていた師匠が不満げにフンと大きく鼻を鳴らした。そのわりには穏やかな顔だが。
「貴殿もなかなか、苦労するな」
「ん……。もう慣れた」モサモサ殿下が薄く笑う。「でも、これからめっちゃ楽しみじゃーん。ねえねえタマラさん、貴獣省が成立するためにはあともう2体、貴獣が必要なんだって。わくわくするよねぇ! 冒険だよ冒険!」
「えっと、話が見えないんですけど……」
「え? もちろん行くでしょ? 貴獣くんたちと触れ合う旅」
「ええッ?」
「まさか、『こんなシニア層に猛獣探しの旅はちょっと……』とか思ってるんじゃないだろうね? やだなぁもう。タマラさんなら大丈夫だって〜。ね、師匠?」
師匠、無茶ぶりされて困っているような……
「あ、でもきっとロシュはついてくるだろうなぁ、大事な『ばあや』だもんなぁ、それはそれでいろいろ面倒だなぁ……だいたいタマラさんはばあやじゃないと思うんだよね……師匠が子どもじゃないのと同じで……」
と、カサンドル殿下は何やら愉しげにひとりつぶやき、悦に入っている。
「……まったく。妙なやつに気に入られたもんだな、タマラ殿は」
師匠とわたしは顔を見合わせ――笑った。
「ただ、あいつの言うとおり、タマラ殿の錬成には確かに、なかなか巧緻なところがあるのは確かでな――」
「まだこんなところをのろのろ歩いていたんですか?」
ロシュフォル殿が追いついてきた。用事とやらは、わりとすぐに済んだようだ。師匠はまだ何か言いたげだったけれども、思い直したようだ。その代わり、陰謀めいた顔でロシュフォル殿を見上げる。
「おいラファール。あそこの能天気な殿下は、タマラ殿を貴獣探しの旅に連れ出すつもりだぞ」
「は?」ロシュ殿が極めて面倒くさそうな顔をカサンドル殿下に向ける。とんだ世迷いごとを……とでも言いたげに。
「放っておきましょう」
ロシュフォル殿は、傍らの壁に手を当てると例のエレベーターを出現させた。
うれしそうに先頭きって歩いていくモサモサ殿下をひとり置き去りにして、わたしたちはそそくさとエレベーターに乗り込む――。と、ロシュフォル殿の上衣のポケットのあたりに何かが顔を出しているのに気づいた。
背中に青いラインの入った白い猫。
ユキマルくんだ。
さっき、大切そうに胸元にしまっていた気がするするが……。
あ、もしかしてユキマルくんをベアトリス長官に見せていたとか?
――にしても、そんなところに無造作にしまっていては、落としてしまうのでは?
見上げると、ロシュフォル殿は何も気づいていないようだ。師匠と目が合うが、なぜかニヤニヤしている。ロシュフォル殿に言おうと口を開きかけたら、師匠に止められた。その目がよからぬ光でキラキラ輝いている。師匠がそっと、ユキマルくんに錬を送り始めた。
ユキマルくんが錬に操られ、ゆるゆるとポケットから出てくる。師匠の錬はさらに、繊細な銀のハーネスをユキマルくんのまわりに編み上げてゆき――
ロシュフォル殿のベルトに銀の鎖が絡まって、ちょうど背中のあたりでユキマルくんが揺れた。
ちょ、ちょっと師匠!
可愛すぎやしませんか?
涼しげな面持ちでエレベーターを操作する、美麗なロシュフォル殿。その背中でちょこんと揺れている涼しげなユキマルくん。
マスコット下げて歩くなんて、世界がひっくり返ってもロシュフォル殿がやらないことだよね……
師匠のいたずらな瞳がますます笑っている。
まったく――。そうやって喜んでいる姿は、どこから見ても小学生男子なのだった。
一週間後。
一部の省庁で、マスコットのユキマルくんを背中に下げて歩くのがひそかに流行したことだけ、ここに付け加えておきたい。
了
異世界行ったらばあや⁈でモフ☆モフ☆ライフ⁈ @azchialla
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