この緊張と緩和が癖になる！

読みやすい。なのに重厚なサイバーファンタジーというギャップに驚きました。
暗い雰囲気でありながら、ところどころ『家政夫』としての顔が入るおかげで物語に緩急が付くおかげでしょう。冷徹かつ温情、なにかと家事に喩える主人公にいつのまにか魅了されてしまいます。

主人公がなぜこの世界に来たのか、なぜ主人公たちがいる場所は浮遊しているのか、そして浮遊するための燃料は……。
独特なのに、情景が浮かぶほどしっかりと作り込まれた世界観はほんとに面白いです。

荒廃した世界、サイバーパンク、ギャップがある主人公が好きな方は、ぜひ一読をおすすめしたい本作です。